原則1球団10人、合計120人まで/ドラフト概要

18年10月25日、4球団競合の末、大阪桐蔭・根尾昂への交渉権を引き当てガッツポーズをする中日与田監督(左)(撮影・横山健太)

「プロ野球ドラフト会議 supported by リポビタンD」が17日、都内で開催される。

<概要>

◆指名人数 原則として1球団10人以内。他球団が全て選択を終了して12球団で計120人に満たない場合は、120人に達するまで11人以上指名できる。終了後、合計120人に達しない場合は、参加希望球団による育成選手ドラフトを行う。

◆1位 12球団が一斉に指名。指名が重複した場合は抽選で決定。外れた球団は再度指名し、重複したら再度抽選。12球団の1位が決定するまで繰り返す。

◆2位以下の指名順 公式戦の最下位球団から。どちらのリーグから始めるかはセ、パ両リーグを1年おきにする方式になり、今年はセの最下位からになった。セ6位ヤクルトから始まり、パ6位オリックス→セ5位中日の順に指名。3位指名は折り返しパ1位西武→セ1位巨人の順。

◆選択可能選手 高校生、大学生はプロ志望届の提出者。社会人は高卒3年目以降、大卒2年目以降の選手。外国のプロ組織に所属した選手は選択会議の7日前までにコミッショナーに通知し、選択可能であることを全球団に通告された選手。高校や大学卒業時にドラフト指名を受けず、独立リーグに加入した選手は、初年度から指名を受けることができる。角中勝也(ロッテ)や伊藤翔(西武)は高卒1年後、又吉克樹(中日)は大卒1年後に、独立リーグを経てドラフト指名されている。

<アラカルト>

◆競合抽選 過去の競合で最多は89年野茂英雄(新日鉄堺)と90年小池秀郎(亜大)の8球団。高校生では95年福留孝介(PL学園)と17年清宮幸太郎(早実)の7球団が最多。高校生の投手に限ると09年菊池雄星(花巻東)の6球団。

◆外れ1位 1位の抽選に外れた球団が、代わりに指名する選手のこと。再抽選になることもある。16年には佐々木千隼(桜美林大)が外れ1位の重複では最多の5球団競合となり、ロッテに入団。

◆抽選参加球団数 17年はDeNAが東克樹(立命大)昨年は西武が松本航(日体大)を単独指名するなど、必ずあるのが一本釣り。抽選に臨んだ球団数は11球団が最多で(過去6度)、12球団すべてが抽選に参加した例はない。

◆同一チーム大量指名 昨年は大阪桐蔭から4人指名(根尾、藤原、横川、柿木)。同じ高校から4人は66年中京商、平安、76年崇徳、01年日大三に並ぶ5度目の最多。大学、社会人では77年法大など5人が4例ある。

◆連続指名 明大は昨年の渡辺佳明(楽天)まで9年連続で指名されている。同じチームから9年連続指名は08~16年の早大に並ぶ最長。今年も指名があれば新記録になる。

◆巨人12連敗中 巨人は3球団以上が競合した1位(1巡目)の抽選に95年福留孝介(PL学園)から12連敗中。通算2勝17敗と分が悪い。交渉権獲得は80年原辰徳(東海大=4球団)と92年松井秀喜(星稜=4球団競合)。

◆親子 昨年のオリックス1位太田椋(天理)は父暁さんが愛媛・帝京五から投手として88年近鉄6位で入団。過去の親子指名は16組(18度)。

◆掘り出し物 ドラフト下位指名で活躍した主な選手では、92年まで存在したドラフト外入団から石井琢朗と秋山幸二が通算2000安打を放った。「世界の盗塁王」こと福本豊は68年阪急7位指名。昨季、通算2000安打を達成したロッテ福浦は93年ドラフト7位入団。福浦は全64選手の最後に指名された。