原監督「丹田に力を」3戦で1安打の下位に奮起期待

9回表阪神無死、大山(手前右)に右中間勝ち越しソロ本塁打を許し、険しい表情で腕組みする原監督(左奥)(撮影・浅見桂子)

<セ・CSファイナルステージ:巨人6-7阪神>◇第3戦◇11日◇東京ドーム

巨人がCSファイナルステージ初黒星を喫し、3連勝での日本シリーズ進出はならなかった。

1点先制された直後の3回に岡本和真内野手、阿部慎之助捕手の適時打で逆転し、4回は陽岱鋼外野手のソロで追加点。順調にリードを広げた中で、5回に暗転した。原辰徳監督は「やっぱり1イニング5失点というのはね」と試合の分岐点に挙げた。

3点リードで迎えた5回は、今季先発に転向して8勝を挙げた桜井俊貴投手が四球、死球、四球で無死満塁のピンチを招いて降板。5月31日以来の中継ぎ登板で、1回0/3を5四死球で3失点。3番手高木京介投手も3安打2失点と粘れず、逆転を許した。桜井は9月22日以来の登板だったが、指揮官は「実戦を想定した練習をしていたのかというところだろうね。それはしていなかったということでしょうな。(チーム合計)9つの四死球というのはね。9つでしょ。それはやっぱり守るのは難しいね」と指摘した。

同点の9回は、中川皓太投手が阪神大山に決勝ソロを許して競り負けた。

打線は9安打6得点と主軸が好調の中、原監督は「7、8番。その辺が、この3戦(力を)発揮していないね」と言った。第3戦も計8打数無安打に終わるなど、3試合で下位打線は計1安打にとどまる。「やっぱり大きな試合になれば、小手先の野球は通用しないよね。丹田(たんでん)に力を入れた状態で野球をすることが大事」と上位につなぐ役割を求めた。

台風19号の影響で、12日は東京ドームで非公開練習を行い、仕切り直しの一戦に臨む。【前田祐輔】