王会長悔し石川逃す「みんなをだましていこうと…」

東邦・石川の交渉権を外し渋い表情を見せるソフトバンク工藤監督(右)と王会長(撮影・足立雅史)

<プロ野球ドラフト会議>◇17日

ソフトバンクは南海時代の78年高柳秀樹以来、41年ぶりに外野手を1位指名した。投手以外の1位も10年山下斐紹以来9年ぶりだ。指名した5人中、投手は1人で、4人が野手の「野手ドラフト」になった。

王貞治会長は最初に1位入札した東邦・石川を逃したことについて「みんなをだましてまで、いこうと思ったんだけどな」と苦笑い。前日までは大船渡・佐々木の1位指名をにおわせていたが「野手が欲しい現場の声もある。これまでピッチャー、ピッチャーだったからね」と舞台裏を明かした。

今季はルーキーの甲斐野や若手の高橋礼、高橋純らフレッシュな投手が台頭した。その一方で、今季唯一全試合に出場した松田宣が36歳。内川も37歳と野手の若返りが今後の課題になる。育成ドラフトでも野手を5人加えた。永井編成育成本部長は「終わってみればバランスのいいドラフト。野手のレベルの高い選手がどうしても欲しかった。80点くらいあるんじゃないですか」と振り返った。