原監督 セも「DH制使うべきだろう」の理由とは

10月23日、日本シリーズのソフトバンク戦の7回、菅野の降板を告げる巨人原監督

日本シリーズ4連敗を喫した巨人は、来季の日本一を目指して「1」並びの11月1日11時11分から再スタートを切る。巨人原辰徳監督(61)は24日、東京・大手町の球団事務所でオーナー報告を行った。縁起良く秋季練習を開始することが決まり「2020年に向けて、もうスタートを切っている」と引き締めた。

ソフトバンクに完敗したことで、日本シリーズはパ・リーグが7年連続で制する結果になった。自軍のレベルアップは大前提に置きながら、大局的な思いも抱く。「セ・リーグはDH制がないからね。DH制は使うべきだろうね。相当差をつけられている感じがある」と語った。オリンピック(五輪)、WBCなど国際大会でもDH制が採用され、さらに教育的な側面でも推進する必要性を感じている。「レギュラーが9人から10人になる。何をもって立ち止まっている、あるいは守っているのか。レギュラーが増えた方が少年たちだっていいと思う」と続けた。

例えば高校野球で採用すれば、打撃の一芸に秀でた選手が増える。レギュラーが増えれば競技人口の拡大にもつながる。プロでは交流戦の勝敗を含め、パの優勢が続く。「僕は少なからずあると思う。投手は投手に専念できる。パ・リーグ全体に言えること」と、4年ぶりに監督復帰した現場であらためて感じ取った。

だからこそ、5日からの秋季キャンプでは若手の底上げを図る。「少数精鋭だと思います。全体のレベルアップ」と課題を挙げた。パに対抗するチームを目指して、一から積み上げていく。【前田祐輔】