日本ハム育成1位宮田輝星 吉田輝星のバック守る

林スカウト(左)と握手を交わす福岡大・宮田(撮影・山崎純一)

球界のスターへと駆け上がり亡き父に恩返しする。日本ハムから育成1位で指名された福岡大・宮田輝星外野手(21=出水中央)が25日、福岡市内の同大で指名あいさつを受け、決意を新たにした。「2年以内に支配下に入って、3年で活躍できなかったらもう野球はあきらめるというくらいの気持ちで。3年で結果を出せたら」と宣言した。

吉田輝とともに日本ハムでスターを目指す。名前は輝星と書いて「ほくと」と読む。読み方は違えど、吉田輝と同じ漢字。「(同じ字の人は)今までいなかったし、人生で初めて」と、どこか縁を感じている。「いつか(吉田輝が)投げて、自分が守ってというのができたらなと。新しい夢に変わりました」。同じ試合でプレーする日を心待ちにする。

悲しみを乗り越えてプロの世界へ飛び込む。高校2年生の時に、がんを患っていた父成男さんを亡くした。「小学校の頃よく一緒にキャッチボールもしました」。ドラフトで指名を受けた後、鹿児島・出水市の実家に里帰り。「(父は)元々好きなことをやり、という感じだった。本当に好きなように納得がいくまで(プロで)やろうかなと思う」。活躍を誓い、位牌(いはい)に手を合わせた。

母裕美子さんも「ここからよ。頑張り」と激励してくれた。「(誰よりも)いちばん輝いてくれ」との願いを込められ輝星と命名された宮田。プロの舞台で光り輝き、天国の父を喜ばせる。【山崎純一】