札幌ドームに走攻守3拍子そろった花を咲かす! 日本ハムのドラフト7位、東日本国際大(南東北・福島)片岡奨人外野手(21=札幌日大)が25日、福島・いわき市の同大で指名あいさつを受けた。幼少期から侍ジャパン稲葉篤紀監督(47)ら華のある選手が躍動していた姿に夢を抱き、同大の野手では初のプロ入り。1軍での活躍で故郷を喜ばすだけでなく、4年間を過ごして自然災害の甚大な被害を受けてきた福島を勇気づけるプレーを誓った。
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片岡の緊張が最高潮となったのは、栗山英樹監督(58)の「共に天下を!! 夢は正夢」のメッセージだった。白井康勝スカウト(50)から手渡されたドラフト会議用ネームプレートを首にかけ、背筋が伸びた。
小学生時代から何度も観戦した懐かしい本拠地の思い出もよみがえってきた。魅了されたOBの稲葉氏、新庄剛志氏(47)、森本稀哲氏(38)らの名前を挙げながら「華がある選手が多い魅力あるチーム。自分も1年目から1軍の試合に出ることを目標にしたい。北海道の応援してくれる方はもちろんですが、福島の方にも自分のプレーで勇気づけられたり、元気を与えられたら良い」。2つの“故郷”の思いを背負った。
1つのプレーで、つぼみが膨らんだ。今春、TDK(秋田)との対抗戦。数日前の死球の影響で途中出場も、セーフティーバントで流れを変えた。次の打席も中前に快音。白井スカウトからも「一塁を駆け抜ける足の速さ、センターへの打球がすごかった」と高評価。憧れの存在でもある西川遥輝外野手(27)から積極的に走塁、守備、打撃の術を学ぶつもり。外野手の一角崩しの期待も担った。
台風19号の影響を受け、野球部寮は一時断水。現在も休講が続いている。この日の会見中も大雨による避難勧告(レベル4)を伝える着信音が何度も鳴り響いた。自身も入浴など満足に出来ない中で、20日には同大の仁藤雅之監督(39)らとボランティア活動に尽力。床上浸水した家の泥などを袋に詰めて運んだ。
前日24日までは北海道に帰り、恩師らにあいさつ。「カレーは好きじゃないけれど、スープカレーは『よっしゃあ』ってなる」。母の手料理も味わい「普通の生活が当たり前じゃないことが、あらためて分かった」とプロとしての使命感も増した。「自分を研ぎ澄ませて究めたい」。華麗な花を咲かせる研究を重ねる覚悟を決めた。【鎌田直秀】