ロッテ鈴木大地FA行使を表明「移籍前提ではない」

FA権の行使を表明し、取材に応じるロッテ鈴木(撮影・久永壮真)

ロッテ鈴木大地内野手(30)が、今季取得した国内フリーエージェント(FA)権を行使すると表明した。28日、ZOZOマリンを訪れ「一野球選手として他球団の、自分がどういう評価を受けているかを知りたい」と話した。前日27日に松本球団本部長に電話で行使の意思を伝えた。

宣言残留が認められており「移籍を前提にしているわけではない。考える時間がもう少しほしかった」。現状では残るか移るか、比重はフラット。ロッテを含む、関心を寄せる全球団と納得するまで話し合いを重ねたい意向だ。決断の条件についても「決め手とかは分からない。まだ話をしていない。今、自分の中でどうこう思うのは違う」と、先入観を捨てて今後の交渉に臨む。

8年目の今季は内野の全ポジションを守った他、外野にも挑戦した。守備位置は定まらなかったが「すごく勉強できた、特別な1年。それがFAの条件にどう出てくるというとかではない」と言った。ユーティリティー性とキャプテンシーを兼ね備える。中日や楽天、巨人などが獲得に向け、調査を進めそうだ。

愛着のあるロッテか、新天地での挑戦か。「野球人生で一番の決断、悩む時間を迎えている。すべてを集約していい答えが出せたら。中途半端な決断はしたくない」。FA宣言はまだ道の途中。30歳が岐路に立った。【鎌田良美】