楽天の新入団会見が11月22日に行われ、ドラフト指名された11人（育成含む）が決意表明した。投手4人、捕手2人、内野手4人、外野手1人というバランスの取れた布陣。三木肇新監督（42）の門出を彩るフレッシュな顔触れだ。本日は新入団選手の素顔を大特集。入団会見からの表情とともに、素顔を徹底解剖する。趣味、特技、座右の銘などグラウンド外の話題からも切り込み、記者とデスクのぶっちゃけトークで紹介します。【取材・構成＝鎌田直秀、中島正好、撮影＝足立雅史】

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デスク　楽天では4年連続となった「いい夫婦の日」の門出。今年は大安も重なり、壇蜜ら芸能人の結婚ラッシュになったけど、新入団選手も負けじと決意は熱かった。それでは1位から感想を聞こう。

記者　小深田は身長168センチ以上に小さく感じました。でも日本選手権優勝チーム（大阪ガス）の攻守の要。去年の1位辰己も細かったけど、走攻守で存在感を発揮したから、小深田も期待度は大。茂木、ロッテからFA移籍の鈴木大地の名前を自ら出し、ライバル視した精神的強さはプロで活躍する資質の片りんかもしれません。

デスク　2位黒川は関西人らしく笑いを取っていた。ニックネームは「くろちゃん」を希望し「安田大サーカスとかぶらないように」とリクエスト。1年目からお立ち台に3回立って、楽天ポイントを30万稼ぐと（笑い）。仕事で「ポイ活」できれば、練習にも精が出るな。目標に「日本人がまだ達成していない」打率4割打者を掲げるなど、志は高い。

記者　3位津留崎はボディービルダー並みの筋肉マニア。「好きな筋肉は外腹斜筋（脇腹）」と即答でした。「野球にどうつながる？」には「野球には…、あまり関係ないかも」と苦笑い。投手力を高める筋力トレーニングと並行して、“見せる筋肉”強化が楽しみの1つみたい。ボディービル大会に出場したオードリー春日みたいに「二刀流」もある？　仙台で堪能した牛タンは「脂質が多いとも聞いているので、ほどほどにしたい」とカロリー計算などの自己管理力もプロ級です。

デスク　4位武藤は似ている有名人に「ルパン」「カピバラ」を挙げるなど、どこかひょうひょうとしたキャラだ。「未熟ですが『楽天のイチロー』と呼ばれるように」と、レーザービーム級の出世でレジェンドに近づくつもりだ。

記者　5位福森は楽天初の160キロ腕になるかも。スクワットで鍛えた尻で愛称「ケツ森」を希望。無事是名馬で、ケガなく1年間を投げきることには自信満々。阪神久保田智之の90試合登板（07年）には及ばなくても、18年に高梨が記録した70試合の球団記録更新に期待しちゃいます。

デスク　6位滝中は24歳の社会人らしく、受け答えがそつない。今季パ・リーグ記録の81試合に登板した西武平井と入れ違い入社。報道陣の期待を察してか、目標は「中継ぎなら平井さんの（シーズン）81試合。それくらい投げないとダメ。先発なら貯金を作り、抑えならセーブ。必要とされたニーズに120％で応える」とよどみなく青写真を描いた。行きたい場所に世界遺産のモンサンミシェル（フランス）を挙げるロマン派だ。

記者　7位水上は当初、明石商の狭間善徳監督からプロ志望届提出を猛反対されました。でもU18W杯日本代表ではロッテ佐々木朗希、ヤクルト奥川泰伸、阪神西純矢、オリックス宮城大弥らドラフト1位の投手陣をリードした実績は申し分なし。捕球技術や肩だけでなく、甲子園でバックスクリーン弾を放った打力も負けていません。

デスク　育成選手も無限の可能性を秘めた「原石」の匂いがプンプンした。

記者　育成1位江川は同じ大分出身のソフトバンク甲斐の背中を追います。城島、古田、谷繁ら歴代名捕手の映像を分析し、長所を取り入れて練習。甲斐の足の運び方も参考にします。水上とは今春センバツで対戦し、大敗。お互い切磋琢磨（せっさたくま）して、激戦の捕手陣に挑みます。

デスク　同2位小峯は「恩師に『カボチャ』と呼ばれてます」という大きな頭に、身長189センチ、靴のサイズも31センチとビッグ。「岸（孝之）さんに似ている」という「美フォーム」がセールスポイントだ。

記者　「小峯、半端ないって！」と思わず、叫びたくなりました。鹿児島城西の先輩には、高校サッカーで得点王になった日本代表のエースFW大迫勇也がいます。野球部の遠征などで大迫の来校時に会うことは出来ませんでしたが、「競技は違っても憧れの存在。楽天でエースになれば、お会い出来る機会はあると思います。自分も気持ちの強さは半端ない。半端ない投手になります」と意識しまくりです。小2までは空手もやっており、気合はドラフト1位級です。

記者　同3位山崎の実力は正直分かりませんが、英語力はネーティブ級。赤点ばかりだった私にはうらやましい限り。自称「アロハ山崎」が活躍すれば、営業部も集客アップ間違いなし。山崎監修のアロハシャツデーやロコモコ丼、東京五輪で野球を開催する福島県には「ハワイアンズ」もあります。フラガール姿の楽天チアの踊りとともに、応援歌に「南の島の大王は～♪その名も偉大なハメハメハ～♪」が流れたら、南国気分に浸れますよ。

デスク　同4位沢野は「片手で打つときがあったりする」と器用さが売りらしく、希望のニックネームは「楽天の上林（ソフトバンク、仙台育英出）」。「ファンの方が自分の打席を楽しみに待ってくれるように」と同じ左打者のソフトバンク柳田、西武森も理想像に掲げていた。

記者　昨年は支配下指名8人中5人が1年目に1軍デビュー。1位辰己、4位弓削、6位渡辺佳は計算できる戦力になりました。今年のメンバーのワクワク感も「半端ないって！」。来季開幕が待ち遠しい！。