「涌井の気持ち考えて」ロッテ松本本部長が理由説明

ロッテ松本球団本部長(2019年11月11日撮影)

ロッテ松本尚樹球団本部長(49)が19日、ZOZOマリンで取材に応じた。主力投手の涌井秀章が金銭トレードになった理由を「涌井の気持ちを考えながら判断した」と説明した。また、人的補償で、ロッテ酒居知史投手と楽天小野郁投手が移籍に至った理由を説明した。

金銭トレードで楽天へ移籍する涌井については「ワク(涌井)もFAで来てもらって、チームに貢献してくれたというか結果を残してくれた。感謝の気持ちでいっぱいです。ただ若いピッチャーが特に先発で増えてきた。本人とも話しながら『先発にこだわる』ということなので。楽天さんからも話がきていたので、気持ちも考えながらというトレード」と明かした。

金銭になった理由としては「涌井は大物なので、誰と釣り合うという話になってくる。総合的な判断。お金というより、あれだけの実績のある選手ですので非常に難しい。涌井の気持ちを考えながら判断しました」と説明した。

美馬の人的補償で楽天に移籍することになった酒居について「本当に難しかった。ウチは若い選手をブロックしたかったんで、中堅クラスが(漏れた)。酒居も今年頑張ってくれたので非常に痛いが、若い選手をブロックしたかったので」。プロテクトを外して獲得可能リストに掲載した理由を説明した。

一方、鈴木の人的補償で獲得した小野については「イースタンで2年連続セーブ王を取ったり。まだあまり世の中には出ていないので、1軍に出ていないので、インパクトは弱いかもしれないが常時150キロを出す。ファームでは敵がないくらいのクローザーをやっていた。まだ23歳と若いので、年齢的なことも含めて期待できるピッチャーなのかなと。環境を変えればもっといける。(年齢的に)来年くらいから戦力になってくれるかな」と期待した。

結果的には楽天からロッテにFAの美馬、人的補償の小野、その他にもハーマンと西巻が加入。ロッテから楽天へは金銭トレードで涌井、FAで鈴木、人的補償で酒居が移籍した。「ウチも本気で補強して考えながらやって優勝を目指している。楽天さんもそう。ウチと楽天さんが激しい感じになりましたけど、プロ野球界にとってはこういうのもいいのかなと。アメリカだともっとあって日本は少ない。積極的にやっていきたい。選手にとって何がいいのか考えながら。最終的に選手がいい思いになってくれればいい。今後も積極的にやっていきたいと思っている」と話した。