西武森、デビュー当時から勝負強さ定評/データ連載

森のシーズン打率と走者状況別打率

<データで見る19年:(12)西武編>

24歳の捕手森が打率3割2分9厘で首位打者を獲得し、リーグ3位の105打点をマークした。捕手の首位打者は65年野村(南海)91年古田(ヤクルト)12年阿部(巨人)に次いで4人目となり、捕手の100打点以上は12年阿部以来5人、12度目。捕手では首位打者と100打点の最年少記録だった。過去に24歳以下で首位打者に輝いたのは05年青木(ヤクルト)まで14人いる。張本(ロッテ)イチロー(オリックス)ら半数の7人は25歳以上でも首位打者を取っており、森が再び首位打者になる確率は50%。捕手で最初に首位打者を2度獲得するのは森かもしれない。

デビュー当時から勝負強さには定評があり、今季の得点圏打率は4割1分1厘で、満塁では14打数8安打の打率5割7分1厘。得点圏と満塁の打率もリーグ1位だった。規定打席に到達してシーズン打率、得点圏打率、満塁打率がすべて1位の「打率3冠」は03年小笠原(日本ハム)以来、16年ぶり。55年以降では56年与那嶺(巨人)03年小笠原、19年森の3人しかいない。首位打者を最多の7度獲得した張本は同時に得点圏1位が3度、同じく首位打者7度のイチローは同時に得点圏1位が3度、満塁1位が1度も、打率3冠は達成できなかった。満塁での打席数が少ない与那嶺(5打席)と小笠原(7打席)に比べ、森は1犠飛と6四球を加えて21打席も立っており、2人以上に価値ある打率3冠と言えそうだ。

課題は守り。捕手の9失策と12捕逸はともに今季両リーグ最多で、盗塁阻止率2割8分3厘は規定試合以上の今季パ・リーグ最低。投手と共同作業の盗塁阻止は捕手だけの責任ではないが、許した盗塁は昨年の42個から76個へ増えた。打撃では「打率3冠」の森だが、捕手守備では「失策、捕逸、阻止率のワースト3冠」だった。【伊藤友一】

▼昨年は開幕日からオール1位で優勝した西武だが、今季は初首位が9月11日の130試合目。昨年とは対照的で、V決定までの首位日数は08年巨人に並び最少の11日しかなかった。投手陣は弱く、今季も695失点と防御率4・35がリーグ6位。最多失点Vは92年ヤクルト、01年近鉄、18年西武に次いで4度目、最低防御率Vは01年近鉄、18年西武に次いで3度目となり、最多失点と最低防御率で2度も優勝したのは初めてだ。昨年は菊池と多和田が規定投球回数をクリアしたが、今季のチーム最多は今井の135回1/3。規定投球回に到達した投手0で優勝は初めてとなった。