阪神高橋遥人、監督の貯金指令に発奮/インタビュー

飛躍の年になるよう意気込む高橋(撮影・清水貴仁)

阪神の先発ローテの一角を期待される高橋遥人投手(24)が沖縄・宜野座キャンプで日刊スポーツの取材に応じ、今季にかける覚悟と意気込みを明かした。16日の楽天戦で3回0封した真っすぐを「花丸」と表現したが、その直球をより生かす新球カーブの習得は「二重丸」の段階と表現。開幕までに2段階上げて「花丸」に進化させ、代名詞にする意気込みだ。【取材・構成=磯綾乃】

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-キャンプは充実している?

1年目は周りについていくというか何も分からなくて、ただ本当に思い切って投げてという段階で、2年目はケガをしてリハビリの段階を踏んでいたので…。3年目で初めての1軍キャンプで、結果ももちろん求められるんですけど、より緊張感があって。でも普通に投げられていて、練習できている部分があるので、いいかなと思います。

-昨年の今ごろは左肩のコンディション不良でリハビリ期間。自由に体を動かせる楽しさは?

投げられないのが一番もどかしいというか、何してるんだろうっていう気持ちになる。投げられたら投げられたで、何でうまく投げられないんだろう、っていう思いもあります。でもみんなそれは感じることはあると思うので、投げられない時のことを考えたら、すごく楽しくできています。

-16日の楽天との練習試合は3回3安打無失点と好投。その時に直球は「花丸」と言っていた

点数を、と聞かれたのですが…点数って難しくないですか? 80点とか90点って言っても…あ、90点って言えばよかったのかな。でも100点って言うとそれ以上はないと思うので。

-まだ100点ではない?

もっと求めていいのかなって、はい。

-今オフから習得を目指しているカーブに手応えは

やっぱり真っすぐが良かったんでカーブも投げられて、カーブがあったから見逃し三振を取れたのかなと思います。だから真っすぐが一番大事なのかなと。どれだけ変化球がいいピッチャーでも、やっぱり真っすぐはみんないいと思う。PJ(昨季所属したピアース・ジョンソン)とか、パワーカーブを投げていたけど真っすぐ、すごいじゃないですか。みんなそうです。(藤浪)晋太郎さんも。みんなすごい。

-キャンプで大事だと気付いた?

変化球が大事だなと思って変化球を練習したんですが、真っすぐが良くなかったら、変化球って言ってる場合じゃないなと。ちょっと、どこかで思いました。やっぱり真っすぐが一番投げることが多いと思うので。

-ちなみにカーブは今、「何丸」くらい?

丸くらいじゃないですか(笑い)? いや、二重丸くらいです。

-じゃあ、もうすぐ花丸に!

いや丸、二重丸、三重丸、花丸なんで。あれで花丸だったら駄目だと思うんで…。

-シーズンが始まるくらいにはカーブは花丸に?

そうですね、しっかりコントロールできるようにしていきたいです。

-矢野監督は今季貯金を作れる投手にと

去年大きく負け越してしまったので、たくさん投げて、貯金出来るようにしたいです。

-昨年よりやれるという自信は?

そうですね、そういうイメージを持ってやろうと思います。

-昨年1年経験して取材も慣れてきたような…

慣れてないです(笑い)。でも、取材得意だと思うんだけどな…。普段はめちゃくちゃしゃべります。

-自然体のお立ち台もファンから大人気

緊張、めちゃくちゃします。でも、もうちょっとしゃべれると思うんで…。今年はいっぱい立てるように頑張ります!

<高橋の持ち球>

昨年までは直球を中心に、スライダーやツーシーム、カットボールを組み合わせた。だが先発で勝ち星を重ねるために緩急の必要性を痛感。今オフは緩い変化球の習得に取り組む。カーブを中心に、山本昌臨時コーチから握りを教わるなどチェンジアップの練習も行ってきた。

◆高橋遥人(たかはし・はると)1995年(平7)11月7日、静岡県生まれ。常葉学園橘-亜大を経て17年ドラフト2位で阪神入団。18年4月11日広島戦でプロ初登板。昨季5月からローテーション入りを果たし、今季の飛躍が期待されている。181センチ、80キロ。左投げ左打ち。今季推定年俸2200万円。