阪神大山オープン戦赤星以来の首位打者も失策反省

阪神対オリックス 5回表阪神2死一、二塁、大山は左前適時打を放つ(撮影・上山淳一)

<オープン戦:オリックス4-6阪神>◇15日◇京セラドーム大阪

阪神大山悠輔内野手(25)が、打率3割7分8厘で球団では05年赤星憲広以来のオープン戦首位打者に輝いた。野手助っ人トリオや福留、糸井が同行しなかったオリックス戦。5試合ぶりのスタメン復帰で高ぶる感情をバットに込めた。5回2死一、二塁、左腕田嶋の低め116キロスライダーに泳ぐことなく強振。痛烈なゴロで三遊間を破り「(直球も変化球も)どっちも対応できるように待っていた。しっかり自分のポイントでボールを待てた」と充実感を漂わせた。

2月の沖縄キャンプ終盤、矢野監督から直々に指導を受けた。投手側に置きがちだったミートポイントに幅を持たせる-。方向性を定めてから上昇気流に乗った。前日14日の同カードでは2ラン。この日は低めの変化球を見極めて3四球も選び、「自分のポイントまで我慢できた結果の四球。シーズンにも生きてくると思います」と力を込めた。

チーム最多の3本塁打を記録し、6試合連続安打で締めくくったオープン戦。「幅が広がってプラスになっているのは間違いない」と手応えを口にした。指揮官も「だいぶ(成長が)ある。バットが内側から出るから、今までだったらファウルになりそうな打球をフェアゾーンに入れられるとか」と高評価だ。

ただ、三塁守備では1回に併殺を焦って適時失策。「青柳さんに迷惑をかけてしまった」と真っ先に反省した。開幕が3週間以上延期されることで、マルテとの開幕三塁バトルも延長戦に突入。「維持じゃなく、もっとレベルアップしていかないといけない」。走攻守すべてで、文句のつけようがないレベルへの到達を狙う。【佐井陽介】