4月11日は「ガッツポーズの日」だった。74年の同日、ガッツ石松氏がWBC世界ライト級王座を奪取した際、両手を上げて喜んだことが起源とされる。昭和のガッツが石松氏なら、現代のガッツは阪神矢野燿大監督(51)だ。指揮官の代名詞でもある「矢野ガッツ」は今やチームのシンボル。この日は「ガッツポーズの日」にちなみ、さまざまなSNS上にも「早く矢野ガッツが見たい!」、「矢野ガッツ、選手たちのガッツが見たい」などの声が数多く上がっていた。
体いっぱいに喜びを表現する「矢野ガッツ」。始まりは昨年3月、侍ジャパンのメキシコ戦にコーチとして参戦していた清水ヘッドコーチの発案だった。「メキシコの選手がそういうことをしていて、盛り上がっていていいなと思って、そういう話をしました」。指揮官も呼応し、「野球を楽しむ」と自らベンチで体現し続けた。その姿はナインにも波及。快音を響かせた時、ここ一番で抑えた時、試合に勝った時…。ガッツポーズの多い少ないが、好不調のバロメータになった。
「矢野ガッツ」には賛否両論あるが、就任2年目の今季も姿勢は崩さない。2月1日のキャンプ初日には沖縄・宜野座での歓迎セレモニー後に20年「矢野ガッツ」1号を披露。新型コロナウイルス感染拡大の影響で、無観客開催されたオープン戦でも「照れくさいやろな。ガッツポーズ」と苦笑いしながらも、ちゅうちょなくガッツポーズを繰り出した。「楽しむということはずっと言ってる。俺らがやることは変わらない」。そう話す指揮官は、環境の変化にも動じることなく開幕へ突き進んできた。
チームは3月27日から無期限で活動休止中。開幕の日はいまだ定まっていない。コロナ禍が収束して、1日も早く、そして昨年以上にたくさん…。矢野阪神は今季も、ガッツポーズを前面に押し出して戦う。【只松憲】
○…日刊スポーツのツイッターアカウント「極トラ・プレミアム」も11日、「矢野ガッツ」が1面を飾った紙面をツイートした。「いいね」やリツイートも多く、11日午後10時の時点で1万7000人を超える人々が同ツイートを目にするなど、多くの反響があった。
◆ガッツポーズの日 1974年(昭49)4月11日、ガッツ石松がボクシングWBC世界ライト級王座を奪取したとき、コーナーロープに登り両手を上げて喜んだ姿にちなむとされる。それまで「鈴木石松」として戦っていたが、ジムの会長が「もっと根性みせろ」この試合前に改名。王者ロドルフォ・ゴンザレスを見事8回にKOし、ガッツ効果を見せた。