日本ハム新庄劇場04~06年「日本一」結実し引退

03年12月、新庄は入団会見でユニホームを披露する

<Fゼミ:歴史2~新庄剛志編>

日本ハムを勉強する「Fゼミ」。今回は「歴史」の授業として、記憶に残る数々のパフォーマンスで球団人気をけん引した生粋のスーパースター、新庄剛志外野手の足跡を学びます。今年1月には突然、現役復帰を宣言し、ファンを驚かせました。日本ハム在籍は04~06年。3シーズンにわたって輝きを放ち、伝説となった背番号1の活躍を紹介します。

こんなに面白くて、魅力的な野球人は、いない。「次は北海道に住みます! 背番号は1です!」。仮契約前日のセンセーショナルな宣言とともに、新庄が日本ハムにやって来たのは04年の移転初年度だった。「(目標は)『ハムの人』です」。契約後の会見では親会社のCMにちなんだ発言で笑いを誘うなど、唯一無二のキャラクターで、本拠地・札幌ドームに多くの観客を呼び込んだ。

野球のルールに疎くても、構わない。“新庄劇場”は見ているだけで楽しいのだから。ド派手なハーレー・ダビッドソンをグラウンドで乗り回したり、宙づりになって天井から登場したり。さらには「秘密戦隊ゴレンジャー」のコスプレなど、数々の演出で、球場に足を運ぶ人たちを笑顔にした。

もちろん、プレーもすごかった。俊足強肩を生かした外野守備や意外性のある打撃には、華があった。04年の球宴では、史上初の本盗を決めてMVPを獲得し「これからは、パ・リーグです!」と絶叫。球界再編で1リーグ制への議論が過熱する中、存在意義を誇示した。

「振ったところにボールが来た打法」「優勝するん打法」など、本塁打を打つたび○○打法と命名した。「宇宙人」と愛された背番号1が、ユニホームを脱いだのは06年。開幕間もない4月、オリックス戦で満塁弾を含む1試合2本塁打を放った後、お立ち台でこの年限りでの引退を宣言。「開幕戦で(札幌ドームに)4万3000人が来てくれて、自分の仕事は終わり」。日本一を手土産に、北の大地に野球の楽しさを教えてくれた。【中島宙恵】

◆新庄剛志(しんじょう・つよし)1972年(昭47)1月28日、福岡県生まれ。西日本短大付から89年ドラフト5位で阪神入団。米大リーグ、メッツなどを経て04年に日本ハム加入。意外性のある打撃と俊足強肩を生かした華やかなプレー、奇想天外なパフォーマンスで人気を集めた。06年引退。ベストナイン3度、ゴールデングラブ賞10度。現役時は181センチ、76キロ。右投げ右打ち。