日本ハム有原、勝負球の精度課題も3回2安打無失点

DeNA対日本ハム 日本ハム先発の有原(撮影・黒川智章)

<ザ・ピンポイント>

<練習試合:DeNA4-4日本ハム>◇5日◇横浜

#開幕を待つファンへ-。開幕2週間前の5日、各球団の開幕投手がマウンドに上がった。日本ハム有原航平投手(27)はウイニングショットの精度を課題に挙げた。エースたちは大舞台のための1球1球を、余念なく磨いている。

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有原の表情がゆがんだ。1回1死二塁。オースティンを1-2と追い込むと4球目に「ウイニングショット」を投げ込んだ。フォークは、制球できず外角低めへワンバウンド。空振り三振を狙った1球が、あっさりと見逃された。

有原 ちょっと力が入って抜ける球や引っかける球になって、はっきりとしたボール球が多かった。

降板後のコメントの真意は、勝負球の制球に顕著に表れていた。オースティンへの5球目もフォークを連投したが暴投。さらに6球目も落としたが、きっちり見切られた。結果は四球。続く佐野にも、もうひとつの決め球、チェンジアップの制球に苦しんだ。

有原にとって右打者にはフォーク、左打者にはチェンジアップがウイニングショット。ただ、精度の悪さを感じて2回以降は、わずかに2球だけと封印した。ほぼ飛車角落ちの勝負に出ても3回を2安打無失点。直球、カットボール、ツーシーム、スライダー、スローカーブ。全て一級品だからこそ、なせる業だった。

栗山監督からは5月下旬のチーム練習時に、一度は内定していた開幕投手を、あらためて通達された。

有原 「変わらず、そのまま行くから」と声を掛けてもらえた。「頼むぞ」と。期待に応えられるように頑張りたい。

修正ポイントが明確となり、77日ぶりの実戦登板でも相変わらずのポテンシャルの高さも見せつけた開幕2週前。ここから万全を整えて、19日の開幕戦へ向かう。【木下大輔】

 

日本ハム栗山監督(有原の投球に)「俺がちゃんとやらなきゃいけないんだっていうのは、すごいあった。投手のキャプテンになって良かったなって思う。緊張感というか、ああいう覚悟して行動するというのが俺は好き」