阪神ボーア復調へ12日から3連戦フル出場の可能性

フリー打撃を行うボーア(撮影・清水貴仁)

ラスト3番勝負で、開幕へGO! 矢野阪神の命運を握るジャスティン・ボーア内野手(32)が12日から行われるオリックスとの練習試合3連戦(京セラドーム大阪)でフル出場する可能性が浮上した。11日の練習試合・広島戦(マツダスタジアム)は雨天中止。好不調の波が激しい新助っ人のために首脳陣は開幕直前まで打席数を確保する方針だ。矢野監督も同カードでのDH制継続を明言し、打撃浮上へのサポートを惜しまない。

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朝から雨は降りやまず、広島戦は雨天中止となった。開幕までの実戦の場は1試合減った。敵地の室内練習場では通訳を交えて、ボーアは井上打撃コーチと話し込んでいた。「昨日の調子はどうだったの? どう感じたの? というところは頻繁に聞いてくれる。声を掛けてくれることには感謝したいよ」。練習試合再開から3戦連発で覚醒したかと思いきや、快音は止まった。前日10日に15打席ぶりのヒットが出たが、ジェットコースターのように好不調の波は激しい。同コーチが、4番に座る新助っ人のメンタルケアに動いた。

19日の開幕までオリックスとの3連戦を残すだけ。本来ならば、投手も打席に立たせて臨戦態勢に入るが、矢野監督はDH制継続を明言した。「ピッチャーのリズムもあるので、どうしようかなと思ったけど、ピッチャーにも聞いた中で大丈夫ということだったので」。打席数を確保することを優先。ボーアだけでなく、サンズ、マルテも大爆発の雰囲気はない。より多くの打席に立たせて、助っ人陣の打撃浮上を促す。

ボーアは広島の2試合でフル出場し、計8打席に立った。残り3試合も最後まで打席に立つ方針。他選手との兼ね合いもあるが、井上コーチは「(打席に)4回立つってことは、それだけ守るってことだから。そこは体の中に染みつかせておきたいって言うんであれば」と本人の意向を優先する。左腕からノーヒットという課題も残されている。2戦目にはオリックスの左腕田嶋が先発予定で、試金石にもなる。

練習試合再開後はMBSトリオをクリーンアップで起用してきた。調子が上がらなければ、開幕からの先発を確約できない。12日からは2軍戦に出場していた大山が1軍に再合流。井上コーチは「外国人3人がクリーンアップっていうのは決まったわけじゃないんでね。最終試験じゃないけど、日本人の登録人数と外国人枠という問題も出てくるから、ふるいにかける最後のオリックス戦になる部分もあるからね」。競争意識をあおりながらの最終テストになる。

波に乗りきれないボーアだが、悲愴(ひそう)感はない。「特に投手が右だから左だからというのは意識はない。今日は中止になったが、グラウンドに来て、室内だけど練習して試合の流れで毎日、過ごせているのが自分の中では非常に大きい。あと3試合、同じように。このリズムの中でやっていきたい」。ハラハラドキドキのボーア劇場はいらない。打って、虎党を安心させてや! 【磯綾乃】

◆阪神ボーアの経過

▼衝撃デビュー 2月1日のキャンプ初日、ランチ特打で推定150メートル弾を含む14本の柵越えを放った。

▼実戦形式でも 同5日のケース打撃で伊藤和から左中間席へ1発

▼実戦デビュー 同15日に広島との練習試合で実戦デビュー。2打席無安打だった。

▼来日初安打&打点 同20日の楽天との練習試合で1回に初打点。5回に初安打をマーク。

▼いつ上がるねん オープン戦は8試合21打席で本塁打なし。3月25日の練習試合(対DeNA)でも不発で、練習試合を含めた対外試合15試合39打席本塁打ゼロ。矢野監督は「(打球が)上がらんな。いつ上がんねん」と苦笑い。

▼初弾からの3戦連発 6月2日の練習試合対広島戦で、藤井皓の直球を右翼席へ運ぶ来日1号。待望のアーチで勢いに乗り、3、4日と3戦連発。その後は4戦で1安打と再び沈黙している。