<練習試合:ソフトバンク3-0広島>◇12日◇ペイペイドーム
20年版大瀬良の完成だ。広島の開幕投手を務める大瀬良大地投手(28)が12日、ソフトバンクとの練習試合でシーズンに向けた最終チェックを行った。立ち上がりに4連打から2失点し、3回には被弾した。それでも新球シュートを積極的に投じて6回6安打3失点にまとめた。好感触だけでなく、明確な課題も収穫。2年連続の大役へ向けた視界は良好だ。
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試合後の表情が最終登板の充実度を表していた。2年連続開幕投手を務める大瀬良は、1回に4連打から2失点し、3回には規格外の1発も浴びた。それでも6回6安打3失点。積極的に試投した新球シュートにめどが立っただけでなく、ブランクで鈍った実戦勘を確認できたことも、開幕に向けた収穫となった。
3年連続日本一球団は最高の腕試し相手となった。1回先頭の上林を空振り三振に切った直後、柳田には内角へ投げきった真っすぐを右中間への二塁打にされた。ブルペンから調子が良かっただけに少なからず動揺があった。投球が慎重になり、4連打で2失点。「入りはちょっと工夫しないといけない。初回にああいう投球をするとチームも不安になる」。約3カ月ぶり対外試合となった前回5日オリックス戦は4回2安打無失点とほぼ完璧な投球だっただけに、つぶすべき課題が見えたことを前向きに捉える。
3回には再び柳田に外角カーブをこすったような打撃で左中間席に運ばれたが、今度は「仕方がない」と切り替えた。その後は1安打と崩れなかった。新球シュートも左打者を中心に積極的に試した。空振りを取り、2回は上林を一ゴロに打ち取った。4連打された1回は真っすぐと得意のカットボール中心の配球となっていただけに、対となる新球種が有効だった。1週間後に控えるシーズンに向けても「全然使えると思う。配球の幅も広がる」と確かな手応えをつかんだ。
佐々岡監督は「しっかり準備してくれた。信じている」と昨年末に開幕投手を託したエースに全幅の信頼を寄せる。延びた調整期間を有効に使い、練習試合2試合で収穫と課題を得た。次に見据えるのは、2年連続の大役。「技術的にはまとまっているので、パフォーマンスを維持するためにメリハリをつけてやっていきたい」。8回無失点でチームを勝利に導いた昨年の再現へ。開幕星への道筋は描けている。【前原淳】