ソフトバンク東浜、20代ラスト登板の初大役へ覚悟

テレビのインタビューに答える開幕投手の東浜巨(撮影・今浪浩三)

ソフトバンク東浜巨投手(29)が、20代最後の日に開幕星をつかむ。20日に30歳のバースデーを迎える右腕は19日開幕ロッテ戦(ペイペイドーム)で、プロ8年目にして自身初の開幕投手を務める。18日はペイペイドームで最終調整を行い、大役に備えた。

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本来ならもう終えていた開幕戦。当初の予定だった3月20日から約3カ月が経過し、ようやくその日が来た。東浜は開幕前日練習を終え「いよいよ待ちに待った開幕が来た。やっとここまで来たなと感じますし、これからシーズンに入れることを素直にうれしく思う」としみじみ話した。「シーズン1試合目というところもありますし、去年ケガして手術してから、1軍のマウンドに戻ってチームに貢献することを思っていた。やらないといけないな、と思います」。静かに冷静な口調ながら、言葉には熱がこもった。

昨年は6月に右肘を手術。今年は2月キャンプで「0から」の立場を強調し、先発枠を取りにいくところからスタートした。エースの千賀が故障で出遅れる中、真摯(しんし)に取り組む姿勢を見せ、実戦でも結果を出し開幕投手の座をつかんだ。開幕延期後は一時は白紙となったが、自主練習期間中も「前だけ向いて、練習にだけ集中してできた」。首脳陣の評価は変わることなく、再び最初のマウンドを任されることになった。

前回登板した12日広島戦で、打球を受けた左太もも内側は「大丈夫だと思います」。延期になったことで、くしくも誕生日前日の開幕となった。20代最後の投球が自身初の大役となる。「なかなかそういうタイミングでの開幕はないと思いますし、一生に一度のことだと思う。かみしめながら1球1球投げられたら」。

母孝子さんが看護師でもあり「そういう方たちのおかげで今がある。普通に野球できることがありがたい、そういう思いを感じましたね」と、コロナ禍と戦う医療従事者への感謝の思いも胸にある。自分のため、チームのため。そして待ちわびたファンのために、マウンドに立つ。【山本大地】