とにかく打てない阪神 史上初の対巨人開幕3連敗

巨人対阪神 ベンチで渋い表情の矢野監督(撮影・加藤哉)

<巨人7-1阪神>◇21日◇東京ドーム

虎が宿敵巨人相手の開幕カードで3連敗を食らった。大幅に打線を組み替えて臨んだ第3戦。先手を奪ったものの、逆転負けを喫した。4番から6番に下がった新外国人ジャスティン・ボーア内野手(32)は4打数無安打で、3戦終えてノーヒットと苦しんでいる。阪神の開幕3連敗スタートは20年ぶりで、巨人との開幕3連戦で3連敗を喫したのは初めてとなった。

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大幅な打線改造も、阪神の20年初勝利とはいかなかった。終わってみれば近本の先頭打者アーチによる1点だけ。矢野監督は試合後、「点が取れないというのがね」と、端的に開幕3連敗の要因を挙げた。

開幕3戦目で近本2番の構想を変更し、1番近本のオーダーを組んだ。4番にはマルテを据え、ボーアを4番から6番に下げた。「流れが良くなかったので、変えてみようかなと」(矢野監督)。願ってもない形で試合は始まったが、待望のボーア来日初安打の瞬間はこの日も訪れなかった。

6回2死満塁でボーアが打席を迎えたところで巨人ベンチは先発右腕のサンチェスから左腕高木にスイッチ。前日20日に高木から見逃し三振に打ち取られていたボーアは、二ゴロでまたも結果を残せなかった。ボーアは3戦連続無安打で、開幕から12打数ノーヒット。4番に入ったマルテもこの日は無安打だった。

矢野監督は「なかなかつながりがどうしても…。6番にJB(ボーア)を動かしたって、そこに(好機が)回ってくるというのはあること。(3試合で)2点、1点、1点か。どう点を取るとか。1人1人の状態を上げていきながらということになる」。チームの安打数も7→6→5。1イニング3安打以上もなく、打線の湿り具合は深刻だ。

開幕3連敗スタートは20年ぶりで、巨人との開幕3連戦で3連敗を喫したのは初めてだ。G倒に闘志を燃やしていた矢野監督は「いいスタート切りたかったけど、これをバネにしてやるしかない」。12球団唯一の勝利なしで、セ単独最下位にも沈んだ。だが、まだ3試合。打開策を探り、悔しさも糧に浮上する。【松井周治】

▼開幕1、2戦で先発4番だったボーアが6番に降格。阪神の開幕4番打者がチーム3戦目までにスタメン4番から外れたのは、1972年(昭47)以来48年ぶり。開幕戦となった同年4月9日中日戦ダブルヘッダー第1試合で、先発4番は遠井吾郎。第2試合で遠井は欠場し、代わりに田淵幸一がスタメン4番に入った。