阪神梅野「絶対ランナーかえす気持ちで」今季初打点

ヤクルト対阪神 6回表阪神2死一、二塁、梅野は右前適時打を放つ(撮影・鈴木正人)

<ヤクルト1-4阪神>◇23日◇神宮

3試合ぶりスタメン復帰の阪神梅野隆太郎捕手が、意地のダメ押し打を決めた。

3点リードの6回2死一、二塁から左腕中沢のスライダーをミートし、右方向へおっつけた。ダイビングキャッチを試みた右翼雄平のグラブをはじき、4点目をたたき出した。

「初回以降、点が入っていなかった。絶対にランナーをかえすという気持ちで打席に入りました」。打線は2回以降ゼロ行進が続き、6回も無死一、二塁からあっさり2アウトを奪われていた。このまま無得点に終われば流れが傾きかねない場面で、値千金の今季初打点を決めた。

18、19年と2年連続ゴールデングラブ賞に輝いている選手会長。強肩とブロック能力にここ2年は打力も加わった印象だが、豊富なコマをそろえる捕手事情もあり、開幕直後から原口、坂本との併用が続いている。4試合目にして、スタメンマスクは開幕戦以来2度目。アピールチャンスを逃すわけにはいかなかった。

この日は先発青柳を緩急巧みなリードで引っ張り、7回途中1安打1四球無失点の快投に導いた。フル出場でチームの20年初勝利を呼び込み、試合後はトレードマークの笑みがはじけた。【佐井陽介】