ロッテ黒星も球場熱い!田村ヘッドに91デシベル

ロッテ対西武 3回裏ロッテ1死一、三塁、左中間に3点本塁打を放つ井上。投手ニール(撮影・垰建太)

<ロッテ6-7西武>◇10日◇ZOZOマリン

敗れたが、ロッテは4891人の観衆を盛り上げた。打った瞬間、ファンが思わず叫び、立ち上がってしまったのは3回、井上の3号3ラン。「この感じが戻ってきたな」と喜ぶほどの高揚ムードの中で、ひと振りで球場を束ねた。

田村も燃えた。第1打席の遊ゴロでは一塁へ、4回は荻野の適時打で本塁へ、ともにヘッドスライディングした。「お客さんがいないとアドレナリンが…」と寂しがったこともある正捕手が熱くプレー。本塁突入の瞬間の歓声と拍手は、この日最大級の91デシベルだった。

ジャクソンが抜けた救援陣が打たれ逆転負け。投手陣の再編と安定化が新たな課題になっているが「ファンの皆様のためにも、今日から再スタートという形でいければ」と井口監督は前を向いた。試合前には場内アナウンス担当・谷保恵美さんの「おかえりなさい」が響き、大きなうねりを生んだ。後押しされ、残りを歩む。【金子真仁】