<DeNA5-4広島>◇25日◇横浜
強力打線の「2番」に、また1つ新たな選択肢が加わった。今季初の2番で先発したDeNA大和内野手(32)が9回2死一、二塁から値千金のサヨナラ打を放ち、チームの連敗を3で止めた。俊足好守のベテランは、前の打席まで2併殺打、2三振とチャンスをつぶしていた。それでも最後まで積極的な打撃を貫き、ラミレス監督の抜てきに応えた。
◇ ◇ ◇
「10人目の2番」が最後の最後に機能した。同点の9回2死二塁。ここまで4安打の1番梶谷が申告敬遠され、一、二塁に。大和が肝を据えて打席へ向かった。「今日は何をやっても全然ダメだったので、腹をくくって初球からいってやろうと打席に入りました。悪い時はどうしても消極的になってしまう。初球からどんどん振って後悔のないようにしようと思っていた」。
思惑通り広島5番手塹江の初球を捉え、前進守備の左中間を破るサヨナラ打。一塁付近で歓喜のウオーターシャワーを浴びたヒーローは、お立ち台でも冷静に「ただただホッとしました」と胸をなで下ろした。
相手や球場により、日ごとに戦略を変える「デー・バイ・デー・ベースボール」を掲げるラミレス監督は、対右投手の成績、本拠ハマスタでの相性を根拠に、57試合目にして大和を2番に抜てき。試合前には「梶谷が出塁すれば、いろんなことができる」と話していた。狙い通りに梶谷が出塁も2打席連続の併殺打。それでも「精彩はなかったけど、僕が彼を2番で使った意味はここにあると信じていた。結果を出してくれてよかった」と最後に“予言”が的中し、今季3度目のサヨナラ勝利をつかんだ。
開幕当初は乙坂、桑原らの俊足選手が務め、その後はソト、オースティン、宮崎ら強打者が2番に座った。その後も神里、中井、楠本、柴田らを起用する試行錯誤が続くが、いずれも定着にはいたっていない。試合後、指揮官は1番梶谷と2番大和のベテランコンビについて「明日もこれでいこうと思う」と明言。はやシーズンも半ば。経験豊富で勝負強い「2番大和」が、強力なオプションとして加わった。【鈴木正章】