工藤監督「信頼は揺るがない」勝利スルリも森かばう

7回途中1失点の力投を見せた和田毅(右)とタッチする工藤公康監督(撮影・岩下翔太)

<オリックス3-3ソフトバンク>◇2日◇京セラドーム大阪

ソフトバンクは得意のオリックス相手に痛いドローとなった。3-1の9回2死から守護神の森唯斗投手(28)が2失点で追いつかれ、延長戦へ突入。10回の攻撃では無死一塁から、今季1度も犠打を決めていない松田宣浩内野手(37)の送りバントが投飛で併殺になった。勝ちに傾いていた試合を終盤のほころびで取り切れなかった。

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そこまで来ていた白星がスルリと逃げた。ベンチが絶対的な信頼を持って送り出したストッパー森が「あと1人」のところでリードを守り切れなかった。

森は2点差の9回無死から連打され一、三塁。1死の後、吉田正を申告敬遠して満塁策を選択した。ジョーンズは打ち取ったが、2死から安達に左翼へ運ばれて2点が入って同点。まさかの形で「勝ち試合」が振り出しになり、守護神は「9回までいい流れだったチームを勝たせることができず、和田さんにもチームにも申し訳ない」。工藤監督は「彼以上のピッチャーはいないのでね。彼が行って打たれるなら誰が行っても打たれると思っています。今までずっと彼が最後を締めていた。信頼は揺るがないです」とかばった。

悪い流れは10回の攻撃にも及んだ。無死から中村晃が中前打。続く打者は今季まだ犠打を1度も決めていない松田宣だったが、ベンチは送りバントを指示した。だが投前の小飛球となり、飛び出した代走上林も刺される最悪のダブルプレー。チャンスを逃してこの日の勝ちがなくなった。

10回裏2死二、三塁のピンチを板東が抑えて負けは阻止したが、手痛い引き分けだ。7回途中1失点と好投した和田の5勝目も幻となった。オリックスには今カードに入るまでに13勝2敗としシーズン勝ち越しを決めていた。大得意としていた相手に前日1日は連勝を8で止められ、この日もまた勝てなかった。

2位ロッテが敗れゲーム差は今季最大の3・5に広がったが、突き放すチャンスでもどかしい足踏みだ。それでも指揮官は「勝てなかったけど、負けなかったという見方もある。いい方にとらえて、3つ目しっかり勝って福岡に帰りたいと思います」と前を向いた。【山本大地】