あれじゃ子供ちゃんが野球をやっているようなもの-。期待が大きい分、巨人原辰徳監督は、桜井俊貴投手に対しての言葉が常に厳しくなる。
8月2日以来の先発となった5日の阪神戦では、4回に1点を先制しながら追い付かれ、5回に大山に勝ち越し2ランを許した。
「1点を先取して、簡単にまた1点を取られる。5回2アウト簡単に取って、2ストライク1ボールと追い込んでフォアボール。そして4番バッターに0-2から、真っすぐでホームラン。これはいかがなものかなと。やっぱり桜井は昨年の立役者の1人だからね。そういう意味では厳しい見方をどうしてもしてしまうよね」。
そう言って、続けた。
「あれじゃあ子どもちゃんが野球をやっているようなもの」
15年ドラフト1位で入団した27歳。昨季は自己最多の8勝を挙げ、5年ぶり優勝の立役者になった。今季は開幕ローテーション入りしながら2勝(3敗)にとどまり、中継ぎへの配置転換も経験。ようやくつかんだ先発のチャンスだった。
指揮官は「点の取られ方というのは、もう少しできる人だと思う。やっぱり彼は努力家だからね。彼はすごく努力をしているけど、勝負の時にその力を出すことが最も重要なこと。プロセスというのはとても大事だけど、やっぱり結果が全てだから」とプロとして生き抜くすべを示した。
昨季は開幕2戦目の3月31日の広島戦で、桜井を初起用。1点リードの8回に2年ぶりに1軍登板した右腕は、2安打に暴投で無死一、三塁とピンチをつくり降板した。直後に原監督は「若いとはいえ、年齢的にはいっている。ああいう舞台を舌なめずりというか、よだれを垂らしながらいかないと。口の中が乾いているように見える」と精神面の課題を指摘。そんな言葉の1つ1つがその後の活躍へとつながっていった。
5日の試合後、次回へのチャンスを問われた指揮官は「いやいやそれは何とも言えません。それはもう、彼の人生はチャンスはありっぱなしなんだから。そのチャンスをどうやって取っていくかというのが、人生の中でね、いい方向に行くかというところだから。ひとつ大きくなってほしいと思うけどね」。残り30試合となったシーズンで、再びはい上がってくることを求めている。【前田祐輔】