ソフトバンク2軍優勝=育成順調 層の厚さを証明

ウエスタン・リーグ2連覇を決めて喜ぶソフトバンクの松田遼馬(右)と堀内汰門(撮影・松本航)

<ウエスタン・リーグ:ソフトバンク9-4オリックス>◇29日◇オセアンBS

2年連続13度目の優勝を飾ったソフトバンクの小川一夫2軍監督(66)が、戦力の底上げを実感した。

マジック1で迎えたこの日は3月に支配下登録され、本塁打、打点でリーグ2冠へ突き進むリチャード内野手(21)が2回に左翼へ先制3ラン。8回にも再び左翼越えの12号ソロ本塁打と大暴れした。

青森山田から高卒4年目の三森大貴内野手(21)は、3-0の2回2死二塁で適時中前打。1番打者としてけん引した。小川2軍監督は「目的は優勝じゃない。(1軍の)チームが勝つために、しっかりと2軍で準備する。将来的な戦力を育成する。(優勝は)順調に来ている証しになる」と2連覇を冷静に喜んだ。

この日は27日に優勝した1軍でも今季14試合に登板している津森宥紀投手(22)が、4-2で迎えた4回無死一、二塁でリリーフ。その回を1失点にとどめ、5、6回は3者凡退に封じて、流れを譲らなかった。指揮官は「投手に関しては2軍に(1軍と)同等の選手がいる」と評価。8月には新型コロナウイルスの陽性者が出た影響で一時活動休止となったが、チーム全体の層の厚さを証明した。

26日のドラフト会議では花咲徳栄の井上朋也内野手(17)を1位指名した。同じ三塁手の加入にリチャードは「絶対に負けないようにしたい」。小川2軍監督も「新人も入ってくる。レベルの高い競争になるようにね」と口にし、現状に満足するつもりはない。

ファーム日本選手権は11月7日、ひなたサンマリンスタジアム宮崎でイースタン・リーグ優勝の楽天と対戦する。リーグ2連覇は、通過点に過ぎない。【松本航】