<阪神3-2ヤクルト>◇4日◇甲子園
阪神藤浪晋太郎投手(26)はサヨナラ勝ちの瞬間、ベンチから乗り出し誰より喜びを爆発させた。
「自分のペース、自分の配球で投げられた試合だったと思うんで、久しぶりの先発でしたけど、すごく良かったと思います」。こだわってきた先発に本格復帰し、6回4安打無失点。甲子園で1287日ぶりの白星はつかめなかったが、はじけるような笑顔に来季への光が見えた。
2度のピンチを切り抜けた。3回2死から3連続四球で満塁。福原投手コーチがすかさずマウンドに駆け寄り、ひと呼吸置いた。迎えた西田を渾身(こんしん)の157キロ直球で見逃し三振。6回は先頭の村上に二塁打を浴び2死一、三塁とされるも、上田を156キロ直球で見逃し三振。マウンドでほえる「先発藤浪」に観客は沸いた。
立ち上がりから変化球を多投した。「どうしてもやっぱり自分、速い球を投げがちなんで、そのあたり、緩急をつけられたのが良かったかなと」。130キロ前半のカットボールでカウントを稼ぎ、150キロ台の直球で空振りを奪う。140キロ台のフォークにカーブも2球。この日の全112球のうち直球が54球、変化球は58球だった。「もちろん真っすぐも良かったんですけど、両方使えることで投球の幅が広がりました。相手も迷いが出ると思うので、全体的に球種をバランス良く使えたのが、今日一番良かったところかなと思います」。成長の幅を見せたマウンドになった。
9月下旬に中継ぎに配置転換されてから、13試合の救援で失点は2試合のみ。前回10月28日中日戦(甲子園)でブルペンデーの先発を務め、4回1失点(自責0)と結果を残した。矢野監督は「中継ぎをやったというのは、晋太郎にとって意味のあるものになっている」と話し、次回先発について「もう1回行っていいと思っている」と明言。チームの今季最終戦となる11日のDeNA戦(甲子園)の登板が予想される。今季最後の登板で勝利と確信をつかむ。