奈良学園大初戦突破 湯舟コーチの激励受け主将力投

佛教大対奈学大 佛教大戦に先発する奈学大、田中嵐士(撮影・白石智彦)

<関西地区大学選手権:奈良学園大5-1佛教大>◇1回戦◇6日◇南港中央

奈良学園大が主将の田中嵐士投手(4年=福井工大福井)の力投で、初戦を突破した。

3月から右肩痛に悩まされた田中は、この大会で野球を辞める。リーグ戦もわずか1イニングしか投げられなかった。「関節唇を痛めていて、ぶっつけ本番で(秋の)リーグ戦に入った。(この日も)正直、痛みは0ではなかったが、今まで積み重ねたものもあるので、肩がどうなってもいいやくらいの気持ちで投げました」と熱い思いで先発。初回を先頭から2者連続三振を奪うなど無失点で切り抜けると、味方打線が1回に4点を援護した。

故障前に最速143キロだった球速は出なかったが「キレで勝負した」と5回を4安打無失点に抑えた。同大学OBで臨時コーチを務める元阪神の湯舟敏郎コーチ(54)からも5日に「立ち上がりがすべて。自分がやってきた集大成を」と激励のメッセージを受けていた。

奈良学園大は秋の関西No・1になったことはまだない。この日の登板が今大会最後となる可能性が高い田中主将の熱投で勢いをつけ、初優勝を狙う。