阪神大山猛追28号、85年掛布&岡田以来の大台も

大山は28号左越え本塁打を放つ(撮影・清水貴仁)

<広島0-2阪神>◇7日◇マツダスタジアム

打ち合い上等や! 阪神大山悠輔内野手(25)が広島戦の6回に、場外へ特大の28号ソロを放った。球団の生え抜き選手では、85年の岡田、掛布以来の30本塁打到達も射程圏内だ。チームは3年ぶりの2位が確定し、シーズンも残り2試合。リーグトップの巨人岡本が1試合2本塁打を記録し、再び3本差に離された。86年バース以来の本塁打王へ、大山よ、夢を見させてくれ。

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確信していた。大山は一塁へと走りだす足を一瞬だけ止めた。左翼手のピレラはただ見上げるだけ。「甘く来たボールをしっかり仕留めることができました」。推定飛距離120メートルの特大アーチ。曇天の空へと舞い上がった打球は、マツダスタジアムの場外に消えた。

1-0の6回無死走者なしで広島中村祐の外角スライダーをとらえた。「最近は打ち損じが多い。そういうところがまだまだだと思っている。そういう意味では、1発で仕留められたのは自分の中でも大きいと思います」。本塁打王争いは、リーグトップの巨人岡本がこの日1試合2発で再び3本差とリードを広げた。ヤクルト村上も負けじと2発で28本塁打。激しい争いの中で、大山もここ3戦で2発と食らいついた。

大台到達も見えてきた。球団の生え抜き打者が30本塁打以上を放ったのは日本一に輝いた85年の岡田、掛布が最後。今季は残り2試合だが、35年ぶりに猛虎の歴史をこじ開ける可能性は十分にある。矢野監督は「記録で昔の人の名前が出てくるのは光栄なことだし、ホームランキングって誰でも取れるものじゃない。やっぱり名前を残すことになる。並ばないともちろんないんだけど、追い越すぐらいの気持ちでいってもらえたらなと思っています」とレジェンド超えを指令した。

チームは敵地最終戦で今季7度目の完封勝利。17年の金本政権以来となる2位が確定した。これから虎党が望むのは大山のタイトル奪取。「残り2試合しかない。あの時ああいうふうにしておけばよかったという悔いが残ることがないように1打席1打席、1球1球を大事にしないといけない。油断せずに最後までやりたい」。可能性のある限り、若き主砲が夢を追う。【只松憲】