苦しみの中に光あり…坂本が子供たちに伝えたいこと

2000安打を達成し、会見で心境を語る巨人坂本(代表撮影)

巨人坂本勇人内野手(31)が、8日のヤクルト戦で史上53人目の2000安打を達成した。右打者では史上最年少。史上2位の年少記録だったが、偉業への道のりの中で言葉にひそかに込められたのは、夢を見る子供たちへのメッセージだった。

5日の広島戦(マツダスタジアム)、1安打を放ち、残り2本に迫った心境を聞かれ、言った。

「やっぱりね、1本打つのは大変なんでね。そういう日々の中でやっている。すごく光栄で偉大な数字ですけど、今までも1試合1試合、1本1本打つのが大変だなと思ってやっていたので、心境はあまり変わらないです。打席に立ったら、ヒットを打ちたいというのはずっと変わらない」

子供たちから見れば、スーパースターの坂本でも、安打1本打つことに苦しみながら、その1本を必死に追い求めている。バッティングの難しさと奥深さが表現された言葉だった。

2000安打達成の記者会見、重圧をはねのけられた理由を聞かれ、シンプルな言葉で返答した。

「今でも野球がうまくなりたい。どうやったら、もっと打てるのかなと常日ごろ考えている。今日も打席に立つ時に、本当に震えるくらい緊張してましたけど、今まで考えてやってきたことが、ああやって緊張している中でも、技術としてバッティングに出たのかなと思ったんで、技術を追求してきて良かった」

野球を始めた時から持ち続ける向上心、探求心が偉業への原点だった。周囲から期待されたのは、史上2人目の大台となる3000安打。「3000という数字はもちろんあるんですけど、まだまだ何も実感もわかないような数字なので、2500っていう数字をまずは次の目標にして、1本1本やりたいなと思います」と誓った。【久保賢吾】