広島ルーキー玉村が初先発で力投「大胆さを持って」

フェニックス・リーグで先発し3回1失点と力投した広島玉村(撮影・古財稜明)

<フェニックス・リーグ:広島9-5日本ハム>◇13日◇天福

広島のルーキー左腕、玉村昇悟投手(19)が3回1失点、4奪三振と力投した。日本ハム戦でプロ初先発。最速143キロの直球と多彩な変化球で空振りを連発させた。2回先頭の万波に1発を浴びるも、連打を許さず、打線を寄せ付けなかった。玉村は「ストライク先行でいけた。本塁打は1本打たれたんですけど、そこから崩れることなく投げられた」と振り返った。

1日のウエスタン・リーグ中日戦(由宇)の8回に2番手でプロ初登板したが、1死も取れず6安打4失点(自責3)で降板した。「恥ずかしいし悔しかった。ああいうことをすると、周りからの信頼もなくなる。使ってもらえる試合も減っていく。それの反省もあってのフェニックスです」と意気込んだ。

「越前のドクターK」の異名を持つ逸材だ。福井・丹生(にゅう)3年時に夏の甲子園をかけた福井大会の決勝までチームを導き、大会5試合で「52奪三振」の新記録を打ち立てた。東出2軍監督代行は、玉村について「すごくタイミングが取りづらい。どの球種でもストライク、空振りが取れて、ボール球も振らせられる。楽しみ。これからオフというのがもったいないぐらい」と目を細めた。

プロ2年目に向け左腕は「1軍で投げることが目標。真っすぐを小さくまとめようとせず、攻めるというか、しっかり投げたいんですけど、その中でも若々しさ、大胆さを持って投げたい」。若手のホープが1軍デビューへ向け、存在感を高めていく。【古財稜明】