42年モノ西武伝統の名物入場ゲートが取り壊し

取り壊しが始まった入場ゲート(球団提供)

往年の野球ファンから愛され続けた“西武球場”時代からの名物ゲートの取り壊しが始まった。17年11月に発表された「西武ライオンズ40周年記念事業 メットライフドームエリア改修計画」に伴う工事が着々と進む。今季は新シートが誕生するなど球場内の姿は3年前の発表時に比べ大きく変わってきた。21年3月のグランドオープンに向けて改装工程は最終段階に入ってきた。

西武鉄道狭山線の西武球場前駅から球場方面に歩き、まさに玄関にあたる入場ゲートの取り壊しが始まった。1979年の西武球場開場から姿を変えずにファンを迎えてきた42年モノの入場ゲート。ライオンズ愛をあふれる同球団の広報担当者がリポートを寄せた。

〈以下リポート全文〉

オフに入り、日々工事音が響くメットライフドームエリア。なかでも今日は一段とその音が激しい。球場を40年以上にわたって支えてきた一つの“象徴”とも言えるものが今取り壊されているところだ。

メットライフドームの“玄関口”の一、三塁側の入場ゲート。1979年の開場からその姿を変えずにファンを迎え入れてきた。去る16日と17日の両日で三塁側のゲートが、そして今日19日と明日20日で一塁側のゲートが解体され、その姿は来季より完全になくなる。

そんな入場ゲートはこれまで、開幕戦など特別な試合では派手な装飾がなされ、アーティストのライブやイベント時にはその色に染まり客を迎えてきた。まさに42年間、数えきれない客の笑顔を通してきたこのスタジアムの顔の1つだった。

2021年3月、メットライフドームエリアは約3年がかりの改修工事を終え、グランドオープンを果たす。これに伴い、入場ゲートはこれまでよりも西武球場前駅の改札よりに新設し、1カ所に集約されるのだ。そして、そこを通過すれば、目の前には広い広い「ボールパーク」が現れ、入場者は一、三塁を自由に行き来できる解放感あふれるメットライフドームを味わうことができる。

“42年モノ”のゲートは惜しまれつつもその歴史に幕を下ろすが、その一方でこれまでとはまた違った、新しいボールパークの眺めを見ることができるだろう。

 

◆球団広報部員のコメント

「僕自身、小学生のころからライオンズのファンで2008年までは一塁側のゲートを、そして2009年からは三塁側のゲートを通過すると、当時自由席だった外野芝生席の場所をとるため必死になった記憶が鮮明に残っています。今回、メットライフドームの象徴の1つである、一、三塁側の入場ゲートがなくなり、来季からは、入場ゲートが西武球場前駅に近づき、そこを通過すればこれまでよりもっと広いボールパークが登場します。左手には大型グッズショップ、そして右手には約1000平方メートルの広さを誇る大型遊戯施設、そして目の前にはメットライフドームが立ちそびえます。ファンの皆さまにはいままで以上のワクワク感を味わっていただけると信じています」