日本新薬26年ぶり4強「無心」新人船曳サヨナラ打

ホンダ熊本対日本新薬 9回裏日本新薬2死二塁、サヨナラの適時二塁打を放ち、両手を上げて喜ぶ日本新薬・船曳(撮影・菅敏)

<都市対抗野球:日本新薬2-1ホンダ熊本>◇1日◇準々決勝◇東京ドーム

ドラフト指名漏れのルーキーが、チームを26年ぶりの4強に導いた。日本新薬(京都市)の船曳海外野手(22=法大)がホンダ熊本(大津町)戦の9回、サヨナラ打を放った。DeNA万永ファーム総合コーチをおじに持つスラッガーが、勝負強さを発揮した。

1-1で迎えた9回2死二塁、船曳は4球目をすくい上げた。右中間を割った打球はフェンス際に落ちた。「僕が打つしかないと思って打席に入った。無心でいきました」。右腕を突き上げて喜びを爆発させた。

2回戦は決勝ソロ。準々決勝ではサヨナラ打と、存在感を見せている。「たまたま良いところで打てているのかな」と謙遜するが、初めての大舞台で勝負強さを発揮している。

天理(奈良)時代は高校日本代表に選出され、U18W杯で最多得点を記録した。法大では4年時の昨年にプロ志望届を提出したが、指名漏れした。社会人で技術を磨き、来年のプロ入りを狙う。チームは過去、4強が最高成績。2日の準決勝でも、打撃で歴史を塗り替える。