阪神梅野にジョー魂「カッコイイ」背番号2で狙うV

阪神梅野と城島氏比較

阪神が1日、選手の背番号変更を発表し、梅野隆太郎捕手(29)が「44」から「2」を背負うことになった。球団から打診を受け、城島健司氏(44=現ソフトバンク球団会長付特別アドバイザー)が現役時代につけていた番号を選択。憧れの大先輩に近づくことを誓い、16年ぶりのリーグ優勝を目指す。

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梅野が「ジョー魂」で21年シーズンに臨む。球団から背番号変更の打診を受け、1週間以上悩んだ。「少しでも若い番号でチームの核としてやっていくために決めた」。チームを背負う覚悟を胸に、「44」に別れを告げた。「小さい時、ダイエーホークスでジョーさんが2番をつけていて、カッコイイなと思っていた。近づきたいというところで、タイガースという注目されている球団で若い番号をつけたいなと。話が来た時にそう思ったので、2番を選ばせてもらった」。チームでも10~12年の城島氏以来となる、背番「2」の捕手が誕生する。

福岡出身の梅野は、少年時代にダイエー(当時)で活躍した城島氏の大ファンで、下敷きなどグッズを買い集めるほどだった。「目標で終わらず、それに恥じないように。番号が変わることで気持ちも心機一転して。目指すものは、この2番という数字でリーグ優勝、日本一」と、力を込めた。

今季は98試合に出場して打率2割6分2厘、7本塁打、29打点。9月中旬には右腹斜筋の筋挫傷で、故障では自身初の出場選手登録抹消も経験した。8年目となる来季に向けては「バッテリーで勝つ試合を増やしたい。それがないと、もちろん優勝もできない」。開幕時は捕手併用だったが、正捕手としてマスクをかぶり続け、順位を押し上げた経験も自信になったという。「チームの底上げというか、若いチームになったので。より責任感、戦う姿勢を持って準備していきたい」と、気を引き締めた。

憧れである強肩強打の捕手城島を追いかけ、追い越していく。生え抜き選手として、タテジマの「2」を梅野色に染めていく。「自分の番号にできるチャンスなのかなと。軽い決断じゃなくて、しっかり時間をいただいて決めた番号。自分自身、一生懸命やるのは変わりない。ファンの皆さんも、この番号を背負ってたくさん応援に来てもらえるように」。梅野が、決意を胸にチームをけん引していく。【奥田隼人】

○…今季で現役を引退した藤川球児氏が、チームメートだった阪神梅野にエールを送った。自身のツイッターで梅野の背番号変更に反応。「タイガースの背番号変更は珍しい。梅野背番号2。城島さんに追いつくには打率3割3分、ホームラン34発!! これが03年の城島さんの成績。リュウがんばれ。これは激励」と、絵文字を付けてツイートした。リード面だけでなく、打線を引っ張る打撃にも期待をかけた。

▼阪神と城島 09年オフ、米大リーグ・マリナーズとの契約を残し、日本復帰を決断。古巣ソフトバンクではなく阪神入りを選択した。移籍1年目の10年は全144試合に出場し、打率3割3厘、28本塁打、91打点の好成績をマークした。だが、同年11月に左膝半月板縫合手術を受け、11年にも同箇所を再手術、12年5月には腰椎椎間板ヘルニアの除去手術を受けるなど故障に見舞われ、11年以降の2年間でわずか62試合の出場に終わった。12年9月に現役引退を表明。4年契約を結んでおり13年まで契約が残っていたが、推定年俸4億円を辞退した。