日米韓の争奪戦制す! 阪神が、獲得を目指していた韓国KTのメル・ロハス・ジュニア外野手(30)と大筋で入団合意に達したことが9日、分かった。ロハスは今季の韓国リーグで本塁打、打点の2冠王に輝いた両打ちのスラッガー。大リーグや国内の複数球団が注目していた。打線強化は今オフの強化ポイントの1つで、16年ぶりのリーグ優勝へ待望の助っ人が加わる。
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矢野阪神が熾烈(しれつ)な争奪戦を制した。今オフ補強の最重要人物だったロハスと、大筋で入団合意に達した。この日、取材に応じた谷本修球団副社長兼本部長(56)が「おそらく合意に向けて進んでいるのは事実です。精査中ということで。非常に補強ポイントに置いていた部分ですので、そこはうまくいってほしいですね」と説明。交渉は順調に進み、正式契約が目前の状況だ。
新型コロナウイルス感染拡大の影響で、今季は米マイナーリーグが中止になった。そんな状況下で、ロハスには国内球団だけでなく、大リーグの複数球団が関心を示していた。強打と勝負強さをもつスラッガーは、今季47本塁打、135打点で韓国リーグ2冠を獲得した。メジャー経験はないが、17年シーズンの途中にKTへ移籍すると、18年に43本塁打をマーク。今季の打率も3割4分9厘で、4年連続で3割以上を記録する超優良助っ人だ。
大きな魅力は両打ちであること。球界関係者によると、投手の左右関係なく、さらに変則の下手投げ投手も苦にせず、高い対応力があるという。同じアジアの韓国球界を経験している点も大きい。日本でも打率3割以上、30本塁打も夢ではない。さらに18年に18盗塁を決めた走力や守備力も兼ね備えている。常に次の塁を目指す、矢野監督が掲げる野球スタイルに最適な人材と言えるだろう。
今季の阪神は、主軸につなぐ「3番」をなかなか固定することができなかった。一打で生還する足を持ち、流れを変える1発もあるロハスがその役割を担う可能性は十分にある。今季入団したボーアは退団が決定。サンズ、マルテとは大筋で来季契約に合意した模様で、来季も助っ人野手3人制になる見込み。大山の成長に、ドラフト1位佐藤輝の加入。16年ぶりとなる悲願のリーグ制覇へ-。大本命の助っ人獲得で、猛虎打線復活の道筋が見えた。
◆阪神の助っ人現状 ボーアは退団が正式決定しており、ガルシア、呂彦青も退団が決定的だ。メジャー流出の可能性があるスアレスは保留選手名簿から外れて自由契約となり、年内決着を目指して残留交渉を続ける。ロッテの保留選手名簿から外れたチェンの獲得交渉も進めており、大筋合意間近とみられる。マルテ、サンズの野手2人とエドワーズ、ガンケルの投手2人はすでに大筋で合意した模様で、残留の見込み。
◆メル・ロハス・ジュニア 1990年5月24日、米インディアナ州生まれ。10年ドラフト3巡目でパイレーツと契約。16年5月にブレーブス移籍。17年にはドミニカ共和国代表としてWBCに出場。17年韓国プロ野球入り。今季は本塁打と打点の2冠に加え、MVPにも輝いた。父のメル・ロハスはエクスポズ(現ナショナルズ)などで通算34勝を挙げた投手。大叔父はエクスポズなどで監督を務めたフェリペ・アルー。188センチ、102キロ。右投げ両打ち。