中日大野雄大投手(32)が、投球フォームのマイナーチェンジプランを25日、明かした。「変わらないと置いていかれる。セットではない形で投げることに挑戦してみたい」と今季セットポジションから投手3冠を獲得したが、ノーワインドアップ投法導入を示唆。10年ぶりのリーグ制覇を狙う竜のエースが、クリスマスに大きな決断をした。
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沢村賞左腕が、来季からの新フォームへの脱皮プランを明かした。
「この世界は対戦相手がいる。変わらないと置いていかれる」
今季は竜の絶対的エースとして8年ぶりのAクラス入りをけん引した。マウンドでの投球スタイルは終始セットポジション。走者の有無にかかわらず守り通し、投手3冠をもたらした鉄板スタイルにメスを入れる。「走者がいないときにセットではない形で投げてみたい。確定ではないが、挑戦してみたい」。来季、ノーワインドアップ投法を導入する考えを示唆した。
きっかけはライバル巨人菅野だった。昨季まで3年連続2ケタ勝利を挙げながら、今季から上半身を最初に始動するフォームに大改造。セ・リーグタイ記録の開幕13連勝を含む、14勝2敗で巨人のリーグ制覇をけん引し、2年ぶりの最多勝に返り咲いた。「(菅野から)挑戦する大切さを教えてもらいました。年下の投手ですが、学ぶことが多いです」。
大野雄は今季20試合に登板、10完投6完封を含む11勝6敗、148奪三振、防御率1・82。キャリアハイを含む好成績をたたき出し、2年連続最優秀防御率を獲得、最多奪三振もゲット。さらに投手最高の栄誉・沢村賞も受賞した。この日は中部運動記者クラブプロ野球分科会最優秀選手に2年連続で選出された。数字やタイトルを積み重ねても変化を求める。
「彼(菅野)はチームを優勝させている。今年はテレビで彼の試合をほとんど見た。それくらい参考にしている」。宿敵エースからも学び、竜の左腕はさらに進化して来季10年ぶりのリーグ制覇にチームを導く。【伊東大介】
◆20年の大野雄VTR
▼2月12日 与田監督から開幕投手通達。
▼6月19日 ヤクルト戦(神宮)で3度目開幕投手も2被本塁打含む4回9安打6失点KO。
▼7月31日 今季7戦目のヤクルト戦(ナゴヤドーム)で9回5安打3失点で完投で初勝利。国内FA権取得。「7戦で1勝3敗。借金が2つもある」。
▼9月1日 広島戦(ナゴヤドーム)で球団タイ記録の5試合連続完投勝利。同日に阪神藤川が引退会見。「藤川さんに憧れていた」
▼9月30日 阪神戦(甲子園)で月間3完封。中日では31年ぶり。2安打以下完封月間3度は、2リーグ制後初。
▼10月22日 DeNA戦完封で10勝目。45回連続イニング無失点で中日球団新記録。「今日だけはほめて下さい!」
▼11月11日 今季最終広島戦試合前に自ら中日残留を公表。「ドラゴンズで優勝したい。投げる度にどんどん(残留の)気持ちは強くなった」
▼12月22日 契約更改で年俸3億円プラス出来高払い(最大5000万円)での3年契約を公表。来季目標を日本一に変更。「菅野に勝っているところは何もない。少しでも追いつけるようにしたい」