“ID野球の申し子”が、恩師をしのんだ。ヤクルトの古田敦也臨時コーチが11日、7日間のキャンプ指導を終えた。退団以来14年ぶりの現場復帰の最終日が、野村克也氏の命日と重なった。「いろんなことをたたき込まれて、時に厳しく、時に厳しく、ばっかりです。怒られることも多かった。ただやっぱりそれが血となり肉となり、僕の野球人としての体を作っていただいた。こうして指導する側に回って、今の若い選手たちに伝える、また刺激を与える形になれるといいなと思います」。
打撃投手を務めたり、ブルペン捕手を担ったりと、精力的に動きまわった1週間。バッテリーミーティングも3回行い、ノムラの教えを基に、考える力の重要性を説いた。選手たちへ一番伝えたかったことは「その気になること」。自信を持って、前向きにシーズンを戦い抜くことを求めた。「僕らのときも、僕がこんな選手になるなんて野村監督も思っていなかったはず。『こんな眼鏡かけたキャッチャーいらねえよ』ってよく言ってましたから。それが分からないですよ。これがね。あの選手、あんなに大きくなったな、って何年後かに言いたいですよね。言えると思いますよ、誰か。誰かは分からないですけどね」。若手の飛躍に期待して、キャンプ地浦添を後にした。【湯本勝大】