阪神矢野監督「日本一の報告を」ノムさん命日に決意

ブルペンで練習を見つめる矢野監督(撮影・前田充)

阪神矢野燿大監督(52)は野村氏の命日にキャンプ地の沖縄・宜野座で決意を語った。

自身は野村阪神1年目の99年に初めて規定打席に到達し、打率3割4厘を記録するなど飛躍。「うまい者が勝つというところじゃないと教えてもらえた。ある意味へたくそでもプロの中でやっていける」。頭で考え、準備をすれば能力のある選手にも勝る-。ノムラの教えが指導者としての礎にもなっている。

阪神の監督に就任した18年10月には東京に向かい、直接報告した。そこで手渡されたのが「野球に学び、野球を楽しむ」と書かれた1枚の色紙だ。「楽しむというのがプロじゃないかなと思っているんだけど、野村監督と一緒に野球をやっている時は楽しむというのを感じなかった。そういうことを口にされたこともあまりなかった。だけど、色紙にそう書いてあるのがオレにはうれしくて…」。今も甲子園球場の監督室に置き、その言葉を思い返す。

準備の大切さも口酸っぱく教えられた。「オーバーだけど心の目でグーッと力を入れていくと、今まで見えないものが見えてくるというのはキャッチャーでも経験させてもらった」。シーズンに向けた準備を進める指揮官は、半旗が掲揚された雨の宜野座で「日本一になると決めている。日本一の報告をしたいです」と力を込めた。就任から3位、2位と着実に順位を上げて今季、目指すは頂点しかない。3年目の手腕を天国の野村氏も注目しているはずだ。【桝井聡】