東海大が開幕戦白星 大麻使用による活動停止経て再始動 井尻監督初勝利

日体大対東海大 試合後、ウイニングボールを井尻監督(右)に笑顔で手渡す東海大・斎藤礼(撮影・保坂恭子)

<首都大学野球:東海大2-1日体大>◇第1週第1日◇10日◇大田スタジアム

東海大が開幕戦を白星で飾った。就任から2カ月で迎えた公式戦初戦で、ウイニングボールを手にした井尻陽久新監督(68)は「学生は純粋で、うまくなりたい、勝ちたいという気持ちを持っている。(先発の)斎藤が良く投げた」と話した。

昨年の複数部員の大麻使用による活動停止を経て、2月1日から再始動した。試合前の円陣では、門馬大主将(4年=東海大相模)が「去年ああいうことがあったけど、それでも苦しい中で立っている。感謝して、みんなでタテジマの誇りとプライドを持って戦っていこう」と声を出し、チームの士気は一気に上がった。

リーグ戦初先発で開幕投手を任された斎藤礼二投手(3年=東海大相模)が、粘って完投勝利。制球力があり、この日は最速148キロの直球を中心に組み立てた。オープン戦では5回までしか投げておらず「体はきつかったけど、気持ちと今までやってきたことを信じて投げました。まっすぐで押すことができたと思う」と話した。

出番はなかったが、ベンチから声を出してチームを鼓舞していた門馬主将は「チームを勝たせられる存在になりたい。リーグ優勝、全国制覇に向かって先頭に立ってチームを引っ張っていきたい」と話した。

センバツでは自身の母校でもあり、父敬治監督の東海大相模が優勝。弟の功も活躍し「刺激になりました。弟には『自慢の弟だよ』と伝えました。相模が日本一になったので、東海大も続きたいという思いが強くなった」と話した。