「まさか熟睡できなくなるとは」耐え「忍」んだ経験糧に/ハマの番長3

4月17日、巨人戦で試合を見つめるDeNA三浦大輔監督

<月刊ハマの番長:第3回>

DeNA三浦大輔監督(47)がチームや球界を語る「月刊ハマの番長」の第3回。今月の一文字は「忍」。4月は2分けを挟み10連敗を喫する、厳しい戦いとなりました。ここを耐え「忍」んだ経験を、今後の糧とする構えです。   ◇   ◇   ◇

連敗があり、耐え「忍」ぶ苦しいスタートとなりました。選手もコーチもみんな一生懸命、何とかしようと打開策にトライする中で結果が伴わない月でした。

歯車がかみ合いませんでした。外国人の合流が、打線全体の調子が落ちてきた時と重なりました。本来はファームで何試合か出て実戦感覚を取り戻してからの合流がベストだったとは思いますが、チーム事情から即合流となりました。投手は7、8回を任せようと思っていた石田の状態が開幕から上がらず、ひっくり返された試合もありました。石田に限らず、簡単に代わりはいません。

ファームの監督をしたり、外から見たりといろいろしてきましたが、1軍監督はすべてが初めての経験です。寝たり起きたりで、朝まで熟睡はなかなかできません。寝られないことはありませんが、まさか自分が熟睡できなくなるとは。体重は開幕からあまり変わらず、88キロぐらい。具合が悪いわけではなく、負けてると痩せたように見えるのでしょうか。連敗中に支えになったのは、現役の時からですが、応援してくれているファンの方たちです。いろんな人に「頑張ってね」と言われます。期待に応えようという毎日です。

結果につながらなくても、いい部分も見えてきました。ブルペンは徐々に厚みを増しています。抑えに三嶋がいて、その前の(山崎)康晃も去年よりだいぶボールがよくなっている。石田が不調だった時には、砂田が頑張ってくれた。エスコバーも戻ってきて、先週はシャッケルフォードも今後が非常に楽しみな投球をしてくれました。

そこまでどうやってつなぐか。昨年2桁勝った大貫は、1段階上の投球ができている。初勝利を挙げた若い阪口。浜口は良かったり悪かったりですが、先発がゲームをつくれれば勝負になっています。よそのチームからしたらレベル的には低いですけど、先発投手は最低でも5、6回まで、どうしたらいけるのか考えないと。今永らローテーションを守れる投手が2軍から上がってくるまでは、耐え忍んでいくしかないですね。野手は、牧がルーキーながら開幕から活躍してくれた。あとは佐野、宮崎の打撃が上がってくるでしょう。

今、選手には「自分ができることを一生懸命やろう」と言っています。できないことをやろうとしても失敗するだけなので。「今できることがあるからこそ1軍にいるんだ」という話をしました。下を向いている選手はいません。いろいろ打開策を練りながら「あの経験があったから強くなれた」と思えるようにします。(DeNA監督)