ヤクルト奥川が佐々木朗希のデビュー日登板に「とにかく自分のペースで」

中日対ヤクルト 4回裏中日攻撃終了、安堵の表情でベンチへ戻るヤクルト先発の奥川(撮影・森本幸一)

<中日2-2ヤクルト>◇16日◇バンテリンドーム

マイペースに高みを目指していく。ヤクルト奥川恭伸投手(20)が、盟友のデビュー日に初のビジター登板。

1回の初球、149キロ直球を投げ込むと、硬くて高いバンテリンドームのマウンドが心地よく感じた。最速152キロをマークするなど、前回5日阪神戦(神宮)では1度も超えなかった150キロの壁を15回乗り越えた。チームが9回に追いつかれて引き分け。2勝目は消えても「立ち上がりから自分の納得のいくボールを多く投げることができた」と前を向いた。

U18日本代表でともに戦ったロッテ佐々木朗のデビューと重なったが、目の前のことでいっぱいだった。「勝つというところだけを考えた」。ビジターで普段と違う時間帯での調整。費やせる時間が短い分、早めに行動を開始し、いつも通りのウオーミングアップと食事を心がけた。自ら考え抜いた準備方法で試合に臨み、プロ最長タイの6回を最少の1失点。無四死球7奪三振と結果を出した。

令和の怪物を「刺激になるし、負けてられないなと思う」と話すも、あくまで目線は自身に向ける。「とにかく自分のペースで。自分の段階があるので、そこをしっかりやっていけるように頑張りたい」と着実に進んでいく。【湯本勝大】