上昇気流で挑む交流戦、DHでの戦い方が大きなポイント/ハマの番長4

DeNA三浦大輔監督(2021年5月23日)

<月刊ハマの番長:第4回>

DeNA三浦大輔監督(47)が日刊スポーツ紙上でチームや球界を語る「月刊ハマの番長」の第4回。「今月の一文字」は「流」。5月は3カード連続勝ち越しするなど、4月と比べ「流」れが少しずつ変化してきました。交流戦を機に、上昇気流をつかみます。

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今月の一文字は「流」です。梅雨前に試合が雨で2週続けて2試合ずつ「流」れました。4月はけが人が多かったけど、5月に徐々に戻ってきた。3カード連続の勝ち越しもあり、少しずつ「流」れが変わってきました。5連敗もありましたが、内容的には4月に比べてよくなりつつあるかなと感じています。

4月28日の広島戦(マツダスタジアム)は、5回1死で先発京山を代えました。勝利投手の権利が目前で、イニングを投げきってもらいたかったですが、チームの勝利が最優先なので決断しました。本人が一番悔しいと思うけど、投げ切らすだけが成長につながるのではなく、代えられた理由を考えることで成長できる部分もあるはずです。

監督となって初のシーズンですが、自分も戦いながら変わっていかないといけないと思っています。現役の時もそうでした。ピッチングをしていて「このフォームでいい」というのはありませんでした。もちろん、その年のフォームというのは固めますけど、常により良いものを求め続けていた。そこは監督となっても一緒かなと感じています。まだまだ選手の力を引き出せていない。これは監督の責任です。選手がもっと持っている力を発揮できるようにしないと。

健康には気を付けています。食事をきちんと取って、暴飲暴食にならないように。アップルウオッチは一昨年からつけています。普段は時間とスケジュールの確認ですが、体調管理の面もあります。時間や距離、心拍数などが測れるので、休みの日などは参考にしながらランニングやウオーキングをしています。考えに没頭して、2時間近く歩くことも。途中で公園のベンチでゆっくりしながら。コロナ禍でどこにも出掛けられないですから。散歩で人がいないところをぶらぶらして、音楽やラジオを聴きながら自分の時間をつくっています。学生時代に聴いていた、80、90年代の曲が多いですね。

今週から交流戦が始まります。ZOZOマリンでロッテを完封したこともあるのですが、一番の思い出はホームランですね。西武カブレラ、ソフトバンク柳田に大きいのを打たれました。特にカブレラの打球は球場に看板が残っています。あんなところまで飛ばされたのかと。今となってはいい思い出? ですかね。

当時はホームとビジターで3試合ずつ。最初にホームで対戦し、相川とバッテリーを組んで、カブレラからインハイの真っすぐで4打席連続空振り三振を取りました。狙われても打たれなかったので、ビジターは「打たれてないのに配球を変えるのも。打たれるまで変えずにいこう」と相談して臨みました。そうしたら狙われて、思い切り体を開かれて特大ホームランに。でも、バッテリーで決断したので後悔はありません。

交流戦は、DHでの戦い方が大きなポイントになると思います。DHを誰にするのか。対戦相手や投手の左右にもよりますが、その時に状態がいい選手が外野手なのか内野手なのか。代打の1番手をDHに持って行くことも、外国人をDHにして守備のいい選手を1人守らせることも。いろんな選択肢があります。状況を見ながら流れを変えていくことも大きなポイントになると思います。(DeNA監督)