<阪神2-2ヤクルト>◇30日◇甲子園
阪神及川雅貴投手(20)が名誉挽回の火消しでプロ初ホールドを挙げた。
同点の7回1死二塁でアルカンタラの後を受けて救援。ヤクルト青木を147キロの直球で見逃し三振、山田は初球148キロ直球で力のない右飛に打ち取ると、左手を小さく握った。「0点で帰ってくることができて良かったです」。左右の好打者を抑え切り、あふれる笑顔でベンチに戻った。
喜びの裏に「役割を果たせなかった」と悔いた前回6月26日DeNA戦(甲子園)がある。1点リードの7回途中に3番手で登板し、桑原に初球を逆転2ランとされてプロ初黒星を喫した。翌27日に矢野監督から「ストライクを取りにいったのか、ボールから入ろうとしたのか」とその1球の真意を問われたという。及川は「監督とお話しさせていただき、改めて1球の大切さを確認でき、それを今日の投球にも生かせた」と振り返り、しびれる場面でその教えを体現した。
黒星から4日後。矢野監督は「使ってみたい、楽しみがある投手」と期待を込めて送り出し、それに及川が応え「堂々と向かっていく、若者らしい、生き生きとした投球だった」と投げっぷりに思わずうなった。「7回の男」が定まらない中、たくましい2年目左腕が名乗りを上げた。【前山慎治】