原監督「うーん…致し方ない」降雨コールド負けも次戦へのステップ材料に

7回巨人無死二、三塁、チャンスの場面で試合中断、そのまま降雨コールドとなり球審に確認に出てくる原監督(撮影・清水貴仁)

<阪神4-1巨人>◇9日◇甲子園

甲子園の魔物なのか。巨人が首位阪神に逃げられ、3・5ゲーム差に広がった。3点を追う7回。ウィーラーの中前打、松原の右越え二塁打で無死二、三塁の絶好機をつくった。さあ、ここから。反撃ムードが高まったときだった。雨脚が強まり、審判団が中断をコール。27分間の中断を経て、雨天コールドが宣告された。雨脚が弱まった中での“敗戦”に巨人ベンチは両手を大きく広げた。

原辰徳監督は真鍋球審に歩み寄り、説明を求めた。試合後、指揮官は「9イニングで勝負したいという、それはもちろんあるけれど、うーん…、致し方ないところでしょうね。グラウンド整備をする、いろんなことを考えると、従うというか、そういうことだよね」と冷静に話した。4月6日の同戦でも試合開始から雨が降り続き、4点を追う7回終了時に審判団の“即コールド”に泣かされた。

むろん、言い訳も、愚痴もない。「仕掛けがね、こちらが、やや遅かったというところでしょうね」と自軍の戦いに目を向け「俺たちは明日のことだからな。ステップ材料にするよ」と次戦への糧にする。3回のウィーラー、坂本の連続失策で自らの首を絞めた。敗戦を受け入れ、ミスを肥やしに、再び戦いを挑む。雨降って地固まる。【為田聡史】

▽巨人宮本投手チーフコーチ(戸郷に) チームのミスは誰かがカバーする。特にワンチームなんでね。投手が踏ん張らなきゃいけない。(登板機会のない戸郷を)抹消して畠を入れます。ちょっとリリーフ陣を強化していきたい。

▽巨人ウィーラー(4試合ぶりの安打となる9号ソロ) どんな状況でもアグレッシブにいく姿勢は忘れないようにしている。ファーストスイングで仕留められて良かったよ。