<リトルシニア リポビタンカップ第49回日本リトルシニア日本選手権:青森山田10-5東練馬>◇6日◇決勝◇宮城・仙台市民球場
東北王者・青森山田シニアが、東練馬シニア(関東・東東京)を10-5で下し、東北初の日本一を達成した。3回から継投のエース右腕・桜田朔(3年)が5回3安打無失点の好投でチームの逆転劇を演出。主将の橋場公祐捕手(3年)が5回に勝ち越しの2ランスクイズを決め、桜田の好投に応えた。
しつこく諦めず粘り強く! “ゾンビ青森山田”が東練馬に食らいついた。
1回に3点、2回に2点。序盤に先制され、0-5の劣勢。選手の表情は硬かった。中條純監督(30)は2回終了後、選手たちに「必死に、一生懸命やるという約束は守らないのか」と活を入れた。選手の目が覚めたのか、3回表に2点を返すと3回裏、4回裏と3回から登板した桜田が2回連続で相手打線を3者凡退に抑えた。「流れを作れない」。桜田は4日の準々決勝・水戸戦後に、そう振り返ったが、決勝では試合の主導権をものにする投球でチームを救った。エースとしての役割を果たし、中條監督からは「今大会最高の投球」。バッテリーを組む橋場からは「誰が見てもパーフェクト、ダメっていいようのないピッチングでした」と評され、今大会のベストナインにも選ばれた。「びっくりしました。すごくうれしかったです」と笑顔を見せた桜田は、来春に青森山田高に進学。「甲子園で勝ち上がっていけるようなチームになりたい」と高校での躍進を誓った。
桜田が作った流れに乗り、5回には打者11人を送る猛攻。5-5で迎えた無死満塁のチャンスでは橋場がスクイズ。二塁から鉄塁征外野手(3年)も生還する2ランスクイズとなり、7-5と勝ち越し。この回、5点を奪った。橋場は「みんなが頑張ってつないでくれたので、みんなに感謝したい。自分が3年間やってきたことを出せて良かったです」と振り返り、「甲子園でもう1度日本一になり、監督とコーチに恩返しをしたい」と、高校でも日本一という目標を掲げた。
中條監督は「東北の野球界に初の日本一、優勝旗という新たな歴史を刻むことができたのがうれしいです」と日本一達成を喜んだ。しかし、これがゴールではない。3年生は青森山田高へ、1、2年生は日本選手権2連覇へ、青森山田の新たな戦いが始まる。【濱本神威】
◆“ゾンビ青森山田”メモ 昨年10月の秋季新人東北大会で辛勝を経て東北4連覇を達成した粘り強さを表現する中條監督の言葉。「七転八起」の精神から青森山田シニアの目標とする。
<2年菊池、全力プレーでけん引>
7月4日のジャイアンツカップ東北大会決勝、宮城仙北ボーイズに0-2。新チーム発足から初めて負けた。その後、何度か練習試合を重ねたが、満足のいく勝利を得ることはできず。チームがうまくまとまらない中、2年生で3番を任される菊池伊眞内野手が声と全力プレーで士気を上げた。「チームの雰囲気が上がれば勝利も近づいてくる」。菊池は決勝でも全力プレーで2安打2打点。1点目とダメ押しの10点目を決めた。来年度からは最上級生として、日本選手権2連覇へ挑む。「いつでも明るく元気なチーム。劣勢に立たされても持ち味の粘り強さを発揮していくチームにしたいです」と意気込んだ。