ソフトバンク・リチャード汚名返上同点弾もドロー 6日にも自力CS消滅

ソフトバンク対楽天 8回裏ソフトバンク無死、リチャードは左越え同点本塁打を放ち、雄たけびを上げる(撮影・岩下翔太)

<ソフトバンク7-7楽天>◇5日◇ペイペイドーム

ソフトバンクの若き大砲、リチャード内野手(22)が敗戦の危機を救った。6-7の8回先頭で、楽天酒居から起死回生の同点ソロ。カウント3-1から、144キロ直球を左翼スタンド中段へ運んだ。「出塁しようと打席に入りましたが、打者有利カウントから強いスイングを心掛けました。同点のホームランと、いい結果になって良かったです」。最大3点差をひっくり返されていた重苦しい空気を振り払った。

6回の第3打席では、無死二塁の好機で犠打を試みるも失敗。追加点をアシストすることができなかった。「なんとか取り返そうと打席に入りました」と、次打席で汚名返上のアーチだ。工藤監督も「勝ちきれなかったけど今日はバッターが意地を見せてくれた」とたたえた。

初回に中村晃の逆転満塁弾で優位に進めたが、リリーフ陣が打ち込まれて逃げ切りに失敗。3位楽天とのCS出場圏を巡る2連戦初戦を取りこぼし、今季20度目の痛恨ドローに終わった。指揮官は「最後まで諦めない野球を皆さんの前で続けていく」と力を込めたが、6日の同戦に敗れれば自力でのCS出場の可能性が消滅する。追う立場のソフトバンクにとっては、とにかくもう、勝つしかない。【只松憲】