近大がシーソーゲーム制す 昨年左目負傷の黒川が勝ち越し適時三塁打

立命大対近大 8回裏近大1死二塁、黒川は右中間適時三塁打を放ち三塁で喜ぶ(撮影・上山淳一)

<関西学生野球:近大5-4立命大>◇第5節1回戦◇10日◇南港中央

近大が粘りの戦いでシーソーゲームを制した。序盤に2点を先制したが、中盤に逆転された。2点を追う7回、大塚由智外野手(4年=長崎日大)と竹谷理央外野手(3年=星稜)の連続適時打で追いついた。土壇場の8回は黒川直哉捕手(3年=高陽東)がチェンジアップをとらえ、右中間を破る適時三塁打で勝ち越した。黒川は「とにかく抜けてくれと思って走っていた。チームが勝つことが一番です」と振り返った。

黒川は昨年11月、練習中にボールが左目を直撃した。眼底骨折で今年2月に手術して春季リーグ中は治療に専念した。田中秀昌監督(64)は「遠近感がまだですが、よく打ってくれた。打撃の調子はよかった」とたたえた。

終盤は小刻みな継投策も的中し、逃げ切りに成功した。今季は2勝4敗と黒星が先行していたが、意地を見せた。立命大は優勝の可能性が消滅した。