10連敗中の巨人原監督8分スピーチ「揚々と戦おう」大勝負を制する心得

全体練習の前に選手を集め、話をする原監督(後方中央)(撮影・狩俣裕三)

10連敗中の巨人原監督が「8分スピーチ」で大勝負を制する心得を説いた。

18日の川崎市内のジャイアンツ球場での1軍練習前、選手の前に立って口を開いた。残り4試合。圧倒的有利な状況ながら大失速しているうちに、CSを争う4位広島の猛追を受けている。19日DeNA戦(横浜)を前に引き合いに出したのは、「国民的行事」と語り草の「10・8決戦」だった。

94年、中日と同率首位で迎えた最終戦で、長嶋監督率いる巨人が槙原-斎藤-桑田の先発3本柱リレーで制した。原監督は当時を共に知る首脳陣に挙手を求めて記憶を呼び起こすと、選手には「揚々と戦おう」と訴えた。「緊張とかプレッシャーとか、いろんなものがある。ただ、揚々と戦う、のびのびと戦うことが一番大事。しっかり受け止めることが大事なことで、それに対してどういうふうに自分たちがはねのけるか」と、経験則と思いを訴えた。

円陣の最後には、桑田投手チーフコーチ補佐が選手に「明るく頑張っていこう」と背中を押した。選手も首脳陣も瀬戸際の重圧を受け止めたうえで、萎縮せずに堂々と戦う-。その先に、トンネルの出口が見えてくる。【浜本卓也】