ロッテ美馬学 M6に「減らせてよかった」今季も土壇場で粘りの勝利

西武対ロッテ マジックが6となり指で「6」を作る勝利投手のロッテ美馬(撮影・滝沢徹郎)

<西武1-2ロッテ>◇18日◇メットライフドーム

ロッテ美馬学投手(35)が今季も土壇場で粘りを見せた。

7回2死、走者を一塁に置き、余力を全部込めた96球目。西武川越への直球は中飛となって藤原のグラブに収まった。「なかなか勝てなかったので、本当に今日の勝利はかなりうれしい。すごい迷惑をかけてたので、少しでも減らせてよかったです」。優勝マジックは7から6へ。安堵(あんど)の笑みを浮かべた。

8月31日の西武戦を最後に、5試合白星から遠ざかっていた。9月終盤の2試合はチームも敗戦。小島、佐々木朗ら若手がローテで活躍する中で「本当に我慢して使ってもらってる。投げさせてくれているのが一番頑張れている要因かな」。ふがいなさは己を燃やすガソリンになった。

逆転優勝を狙うマウンドの空気は「びりびり」した。緊張ゆえに初回は体が「ふわふわ」。立ち上がりで唯一の失点を喫し、3回には足場が引っ掛かってバランスを崩した。だがこれをきっかけに下半身主導に持ち直した。サインに首を振ってカーブを有効に使い、ストライク先行で投げ込んだ。無四球で今季自己最多タイの9三振を奪った。

昨季も10月後半は3試合勝ちなしだったが、最後に決めた。ペナントレース最終登板の11月、自身10勝目でチームのAクラスを確定させた。あれから1年。今季もギリギリまで順位の決まらない熱戦が続く。「もう1回(登板)があると思うので、それまでに優勝しててほしいです」と笑ってみせる。13年の日本一を知るベテランが、意地を見せた。

▽ロッテ井口監督(首位浮上でマジック6) いつもと変わらないですね。ほぼ試合数なので、とにかく1試合1試合、我々は勝ち続けるしかない。

▽ロッテ・マーティン(4試合ぶりの安打がフェンス直撃の先制二塁打) ヒットが出たことがまず率直にうれしい。ここから全部の試合が難しいので、我慢の連続。

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