中日小笠原慎之介、初の規定投球回「恩返しできた」大野雄大弟子入り成果

3回裏阪神2死一塁、マルテを遊飛に抑えほえる中日小笠原(撮影・清水貴仁)

<阪神0-4中日>◇26日◇甲子園

中日小笠原慎之介投手(24)が6年目で初めてシーズン規定投球回に到達した。

あと5回2/3で迎えた今季最終戦となる阪神戦で、6回4安打無失点にまとめて8勝目も手に「イニングを完了させるのは先発として最低限の仕事。こういう投球をすれば1年間やれるのもつかんできたかな」とかみしめた。

昨季は左肩痛で出遅れ4試合に終わり、1月には最優秀防御率に2年連続で輝いたエース左腕、大野雄の自主トレに直訴して参加。「今年は最低でも規定投球回をと思っていた達成できて恩返しできた。自分1人で1年間投げ切れないことも分かった」。6回1死一塁でマルテを打ち取って目標をクリアした後も、意思確認のためマウンドに来た阿波野コーチに続投を直訴した。責任感たっぷりに大山を133キロの変化球で左飛に打ち取った。

開幕から先発ローテを守ってきた疲労が蓄積し、首脳陣は来季を見据えて登板回避も検討したが、小笠原は登板を望んだ。不退転の決意で臨んだシーズンでカラを破った。オフは休息に充てるか聞かれ、「しません。新しいシーズンへ向けて(練習を)やりますよ」ときっぱり。25歳を迎える来季を早くもにらんでいた。【伊東大介】

▽中日阿波野投手コーチ(小笠原について) 1年を通して次の登板への練習、フォーム管理、トレーニングを怠らす、規定投球回といういい結果が出た。自覚のある投手に成長してくれた。