<新庄baseball(3)>
日本ハムの新監督に就任した新庄剛志氏(49)が、指揮官としてどういう野球、チームづくりを展開するのか。
「新庄baseball」と題して探る第3回は、03年オフ、日本ハムの取締役として新庄氏獲得に尽力した長野県民球団取締役相談役の三沢今朝治氏(80)に聞いた。
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今年4月18日の長野オリンピックスタジアム。独立リーグのBC・信濃-BC・新潟の始球式に、私服姿の新庄氏が登場し、喝采を浴びた。始まりは、三沢氏のもとへかかってきた1本の電話だった。「恩返しのために、そちらへ行きます。報酬はいりません」。三沢氏は日本ハムを定年退職後、06年からBC・信濃に携わる。新庄氏は、手弁当で日本球界復帰の恩人のもとへ駆けつけたのだ。
長らく音信不通だったこともあり、一緒に試合を見ながら昔話に花が咲いた。選手を見る適切な眼力に「日本ハムのコーチをやってくれ」と三沢氏が声を掛けると「僕はコーチはやらないです」と即答した。「じゃあ、スカウトはどうだ」。食い下がったことを思い出す。「昨年末、トライアウトに参加したあたりから、球界復帰への兆しはあった。野球に関わりたいという思いが、胸に湧き上がっていたのだろう」。新監督就任の知らせを聞いた今、そう思う。
見た目は派手で行動も破天荒だが、実は真面目で義理堅い。「本当の姿は気遣いが出来て、人を立てるのがうまいんです」。だから、周囲から愛された。
日本ハムに在籍した当時、球団事務所の窓から、他の選手に先駆けてやって来る真っ赤なフェラーリを何度も目撃した。「誰もいない札幌ドームで、フリー打撃をしていたんだ」。球界のスターであり続けるために、陰での努力は怠らない。「野球に対しては、すごくシビア。でも、選手への愛情は深い。かなり、振れ幅のあることが起きるはず。今までのプロ野球にはない、新しい監督像を示してくれるのでは。23年の新球場開場へ向けて、道民を再度、盛り上げてくれたら」。新庄氏が日本ハムに在籍した3年間。熱狂の再現を、期待している。【中島宙恵】